ハンコで描く銭湯と人の魅力
身近な材料で自分だけのデザインが作れると人気の、消しゴムハンコ。そう思っていると、驚かされる。素朴なだけでなく、緻密で渋い。リアルな似顔絵は本人にそっくりで、思わず笑ってしまう。下駄箱の木製の錠、ホーロー看板、ケロリン桶――味のある線で描かれた銭湯の品々は、どれも懐かしくあたたかい。銭湯への溢れんばかりの愛情がそこにある。
2月に三重県伊賀上野の銭湯で開催されたハンコ展は、数社の新聞の地方版に大きく掲載された。「伊賀は素顔では歩けないです」と苦笑する。
出身は横浜。結婚後、千住に移り住んだ。小さい頃通ったのを思い出し、近所の銭湯に行ったのをきかっけに、いつしか無類の銭湯好きに。地方にも足を伸ばし、約600軒を回ったが、それでもマニアを名乗るには少ないらしい。
故ナンシー関(消しゴムハンコ作家・エッセイスト)の個展で圧倒され、自分でもハンコを作ろうと思った時に、題材に銭湯を選んだ。最初に作った銭湯仲間の似顔絵が絶賛され、弾みがついた。「ハンコは1つの印刷。それが手軽に押せるところ」が魅力という。

昨年、「全国浴場新聞」で初のコラム連載を開始。毎月、自作のハンコ絵とともに銭湯店主とのエピソードなどを綴る。「毎月考えなきゃならないので大変だけど、それが今は支えになっている。楽しい」。銭湯は外国人人気など最近注目されているが、数は年々減少。頑張っている店主の力になれればとの思いがある。
年末に長年SEとして務めた会社を退職し、プロのハンコ作家としてスタートを切った。今後は銭湯ごとのシンボルやグッズ製作など夢は広がる。「銭湯ハンコ作家を名乗っているけど、みんなが喜ぶものは何でも作りたい」
好きな人たちに喜んで欲しい。それが常に原点にある。彫られた似顔絵には、その相手だけでなく、作者の誠実でやさしい人柄もにじむ。
★コラム掲載の月刊紙「全国浴場新聞」は、年間2000円で購読できる。問合せTEL5687・2635全国浴場組合★廣瀬さんのHP
身近な材料で自分だけのデザインが作れると人気の、消しゴムハンコ。そう思っていると、驚かされる。素朴なだけでなく、緻密で渋い。リアルな似顔絵は本人にそっくりで、思わず笑ってしまう。下駄箱の木製の錠、ホーロー看板、ケロリン桶――味のある線で描かれた銭湯の品々は、どれも懐かしくあたたかい。銭湯への溢れんばかりの愛情がそこにある。

出身は横浜。結婚後、千住に移り住んだ。小さい頃通ったのを思い出し、近所の銭湯に行ったのをきかっけに、いつしか無類の銭湯好きに。地方にも足を伸ばし、約600軒を回ったが、それでもマニアを名乗るには少ないらしい。
故ナンシー関(消しゴムハンコ作家・エッセイスト)の個展で圧倒され、自分でもハンコを作ろうと思った時に、題材に銭湯を選んだ。最初に作った銭湯仲間の似顔絵が絶賛され、弾みがついた。「ハンコは1つの印刷。それが手軽に押せるところ」が魅力という。


年末に長年SEとして務めた会社を退職し、プロのハンコ作家としてスタートを切った。今後は銭湯ごとのシンボルやグッズ製作など夢は広がる。「銭湯ハンコ作家を名乗っているけど、みんなが喜ぶものは何でも作りたい」
好きな人たちに喜んで欲しい。それが常に原点にある。彫られた似顔絵には、その相手だけでなく、作者の誠実でやさしい人柄もにじむ。
★コラム掲載の月刊紙「全国浴場新聞」は、年間2000円で購読できる。問合せTEL5687・2635全国浴場組合★廣瀬さんのHP