足立朝日

どうなる?! 綾瀬駅東口 エトセトラ、サンポップビルが 6月末で閉館

掲載:2015年6月5日号
 東京メトロ綾瀬駅の東口にあるサンポップ、エトセトラの2つの大型商業ビルが、6月末に閉館となる。2つのビルとも、現在、海外の投資ファンドが所有しており、区や関係者も接触出来ていない状況。「これから先どうなるのか?」と心配する区民も多い。

◆東京マリアージュはすでに店じまい
 ビルの正面に「6月末日閉館」のお知らせが貼られ、フラッグがはためくエトセトラビル。結婚式やパーティー、宴会などで親しまれてきた東京マリアージュはひと足先の5月末で店じまい。区内にある唯一の集会(宴会)施設だっただけに影響は大きく、「今後は、パーティーは浅草のビューホテルでやるか日暮里にあるホテル・ラングウッドでやるしかない。いずれにせよ、困ったもんだ」とある区議も困惑を隠せない。
 このビルの1階には、集客の多いマクドナルド、ミスタードーナッツ、書店、2階には100円ショップなどがあり、閉館となれば影響は甚大だ。
◆約5300㎡(1600坪)の土地はどうなる?
 綾瀬駅東口周辺は、元々田んぼだったが、東京メトロが千代田線を走らせることになり、昭和40年代に綾瀬川近くにあった駅舎を取り壊して、東側に移転し、今のような形に。
 その際、エトセトラ、サンポップ、イトーヨーカドーの3カ所の土地、合わせて約7920㎡(同2400坪)が地主から買われ、同2640㎡(同800坪)ずつ等分でビル化された。このうち、エトセトラ、サンポップの2つのビルが数年前に経営破綻した。
 一度はアメリカの投資ファンドが債権として持っていたが、リーマンショックで売りに出され、現在は中国の投資ファンドのものに。このため、「閉館は時間の問題」とされていた。
◆一体で開発? いつ?
 ある関係者は「ファンドには誰も接触出来ていないが、近く任意の入札で売りに出される、と聞いている。どこが買うのかにもよるが、結局採算をとるためには大型分譲マンションを建て、下は店舗のような形にするのではないか。マリアージュのような集会施設を作ってくれれば一番望ましいのだが……」と話す。  いずれにせよ、7月から綾瀬駅前の一部、しかも駅東口の正面の2つの巨大なビルが
〝幽霊ビル〟 となり、少なくとも数年間は、商業空白地区になってしまうわけで、行政や関係者の対応が問われそうだ。

写真上/6月末で閉館になるサンポップビル(左)とエトセトラビル
中/「6月末日閉館」の告知があちこちに
下/こんなパーティーはこれからどこで?=写真は、5月26日に東京マリアージュで行われた足立区商連の懇親会