足立朝日

足立新田高校大健闘

掲載:2006年8月5日号


 今年も球児たちの夢を乗せた「第88回全国高等学校野球選手権大会・東・西東京大会」(朝日新聞社、都高校野球連盟主催)が開かれ熱戦が繰り広げられていたが、東東京は帝京、西東京は早実が甲子園の切符を手にした。参加校は東144校、西118校。足立区からは、都青井、都荒川商、都淵江、都足立東、都足立新田、都足立工、都足立西、足立学園が出場した。

     最強バッテリーはぐくんだ12年
      

       エースの秋吉君        捕手の泰君
 都足立新田高(新田二丁目・荒川謙一校長)は、畠中陽一監督のもと、今夏、東東京大会ベスト4に残る快進撃。準決勝では優勝した帝京とあたり涙をのんだが、その活躍ぶりは素晴らしかった。エース秋吉亮投手は差し込んでくる手元で伸びる球で打者を圧巻。サイドから投げ込むキレのいいスライダーと直球で3試合連続完封した。
 扇在住の秋吉君と、鹿浜在住の捕手・秦智博君は、小学1年から中学まで、地元の少年野球チーム・ヤンガースで活躍。一緒に足立新田高で野球をしようと揃って入学した。12年間共に歩んできた最強バッテリーだ。秋吉君の母・雅代さんは「小さい頃身体が弱かったので野球をやらせた」という。
 今大会5回戦の対安田学園とは、2年前に9回裏でさよなら負けした。2-0でリードを迎えた9回表の安田学園の攻撃は、荒川校長、前校長の鈴木高弘・アクト情報ビジネス専門学校校長始め、応援スタンド全員が固唾をのんで見守った。秋吉君が最後の打者を打ち取った瞬間、大歓声が上がった。同校野球部はたまに休みがある程度で、朝、放課後はもちろん、昼休みも練習に励んできた。以下ベンチ入りメンバー。
 責任教師・齋藤正文、監督・畠中陽一、助監督・近藤浩和、①秋吉亮②秦智博③深尾駿④長澤恭介⑤大渕誠⑥藤井啓介⑦工藤大幸⑧関野智弘⑨角元裕紀⑩長澤直也⑪丸山貴大⑫主将・齋藤稔⑬小川慎吾⑭萩原達也⑮木下亮⑯森重圭亮⑰荒井邦義⑱加藤智也⑲菊地貴行⑳畔上陽介、記録員・佐藤友美
      

       保護者も大声援    秋吉君の母・雅代さん(左)と
                    秦君の母・ゆう子さん


足立学園ベスト16
 足立学園(千住旭町・松田憲雄校長)は、ベスト16。5回戦に国士舘とあたり惜敗した。進学校として文武両道を目指し、一昨年監督に就任した鈴木龍監督のもと日々練習に励んできた。技術だけでなく礼儀に厳しい指導は、今大会での部員たちの態度がマスコミの間でも好評だった。
  25人という部員数だが「強くていいチーム」をモットーに甲子園目指し励んできた。主将の小林諒平君は、父・正徳さんが監督を務める足立区島根のルーキーズで小学4年から野球を始めた。「親が楽しませてもらっています。気持ちを込めて思い切り打ちなさいと言いました」と声援を送った。また、小竹政也君の父、小竹和海・野球部父母会会長は、「父母会は、公式戦ではここぞとばかり、大きな声で声援します」と声を嗄らす。小竹君は小学生は東綾瀬のエンジェルス、中学では球友会。「やめると言ったことは一度もない」という。以下ベンチ入りメンバー。責任教師・井上実、監督・鈴木龍、助監督・塚本達也、①三上潤 ②藤原雄太③主将・小林諒平④今敷政宏⑤小竹政也⑥今井智彦⑦矢作淳⑧後藤良輔⑨佐久間人史⑩石塚一光⑪茂木秀一⑫戸崎康介⑬久保風悟⑭松尾智弘⑮吉田研太⑯柴田亮⑰福田篤⑱渡辺裕斗⑲嘉味田崇


対国士舘戦、守る足立学園


応援団も大声援を送る

足立区出場校
 都青井高=VS駿台学園・2回戦。都荒川商=VS都向島工・2回戦、VS立教池袋3回戦。都淵江高=VS目黒学園・1回戦。都足立東高=VS駒大高・2回戦。都足立工=VS筑波大駒場・1回戦。都足立西高=VS修徳・1回戦。