足立朝日

第一中生が記者体験

掲載:2006年8月20日号
◆◇第一中生が記者体験
足立朝日の2日間で大人に?

 第一中学校(堀越悠紀夫校長)2年の菊地海舟くんと齋藤薫平くんが、7月5日と6日、職業体験の一環として足立朝日新聞記者に同行した。
 初取材は、有限会社双葉屋・代表取締役の和島龍蔵さん(秋号「人」欄予定)。東京都学校給食指定工場として、足立区では唯一給食に携わる製麺工場のオーナーだ。齋藤くんが「一番気を遣うこと」を質問。「異物混入を防ぐために、衛生面に神経を遣う」と和島社長。粉から麺が出来上がり、梱包されるまでの説明を聴き、実際の様子を見学。続いては、関原三丁目町会の西村次雄会長(8月5日号3面「町会」)。第七地区連合会会長など数種の役職を兼任するパワフルさに、2人もビックリ! 9月の地域まつりの準備の大変さや、地元の古い写真を保有する西村会長の「地域を思う心」を感じ取った。最後は女性団体連合会の新会長・山本美惠子さん(秋号「人」欄予定)。普通の主婦であった山本会長が、足立女性大学から同大学院を経て現在の立場になるまでのプロセスを、2人は興味深げに聴き取った。
 2日目のスタートは足立区議会のしのはら守宏議長(8月5日号2面「人」)。始めは緊張気味の2人も、議長が自分たちと同じ「千住っ子」であることを聞いて笑顔。菊地くんが「もんじゃ焼きは好きですか?」と思いがけない質問をすると、議長は昔話に花を咲かせ、「地域に永い間住めることのありがたさ」を語った。議長からは2人へ「何をしてもらうかではなく、自分が何をできるかが大切だよ」とアドバイス。続いて、前教育委員長の油井久仁子さん(左記事参照)。中学生の訪問を心から喜んだ油井委員は、「人が生きるということは、元来とてもシンプルなこと。『ここが大事!』という部分を外さなければ、ナチュラルな大人になれる」と2人に話しかけた。「無垢な青少年の目を真っ直ぐに見つめながら、任期を誠実に務めたい」と語る油井委員の思いを、2人はしっかりと受け止めた。最後は「ゲバゲバ90分」「全員集合!」などのバラエティの巨匠・放送作家の奥山恍伸さん(7月20日号「シアター1010ストーリー」)を求めて新宿へ。8月26日にシアター1010で開校式を迎える「笑いのハイスクール」校長として、小沢昭一さんや永六輔さんに講師を依頼したことや、奥山さんが放送作家になるまでの経緯などを聴き取った。
 2日間、朝から夕方遅くまで取材で走り回った2人は、「一生懸命に生きる大人たち」の姿を目の当たりにして、ちょっぴり大人に。齋藤くんは「個性豊かな人たちを取材できて本当に幸運。この体験を活かして努力する」、菊地くんは「普段会えない人たちと話せてすごい体験。記事の書き方を作文にも活かしたい」と感想を寄せた。


左から菊地くん、しのはら議長、齋藤くん