努力するのは苦労じゃない
専修大学校友会第13代会長に6月に就任。「支部活動の充実、会員増、育友会と一体となった活動」を公約に掲げ、多忙な日々を送る。顧問を務める足立支部は今年設立60周年を迎え、11月の記念式典では、全校友会員を代表する立場として祝うことになる。
穏やかな笑顔と包容力を感じさせる語り口は、消防庁の現役時代から努力を惜しまない確固たる信念に裏打ちされたものなのだろう。
工業高校卒業後に入庁。最初の勤務地は西新井消防署(現在の足立消防署)で、住んでいた実家のある滝野川から自転車で通勤した。「天皇陛下が来たことがあってね。消防署の前に整列して出迎えた」
勤務の傍ら、東京電機大短大に入学。仕事と学業の両立も、「嫌いなことをやるのは大変だけど、好きなことをやるのは少しも大変じゃない」と笑う。
21歳の時、最年少で昇任試験に合格し本庁へ。短大で学んだことを生かせる通信業務を希望したが、人事課に配属されたことから法律の知識の必要性を感じ、専修大学に編入して学んだ。
56歳で就任した次長職の時に阪神淡路大震が発生、現場で応援の指示を出し救助に奔走した。前任者から消防総監を引き継いだ後は、ハイパーレスキューの設立に尽力し、第二方面部隊を羽田出張所に、第六方面部隊を足立区新田に設置した。実現までは険しい道のりもあったが、「苦労なんて思っちゃいけない。こういうのを作るのに努力するのは、苦労じゃないんです」と、事も無げだ。
上に立つ者として、常に言っていたのは「都民の安全のためだったら、何をやってもいいよ。失敗しても責任は私が取る。心配しないでやれ。いいと思うことは何でもやれ」。命がけで人命を救う仕事をする者にとって、これほど力強い言葉があるだろうか。現在は日本消防士機構の総務理事として、消防士の試験作成と資格授与に携わっている。
最後に大地震への備えについて聞くと、予想外の答えが返ってきた。「非常食は期限が来たら食べて、新しいのを備蓄する。いざというとき食べ方がわからないと困ってしまう。絶対に必要なことですから」。本当に役に立つ知識は、見落としがちなところにあることを教えられた。
専修大学校友会第13代会長に6月に就任。「支部活動の充実、会員増、育友会と一体となった活動」を公約に掲げ、多忙な日々を送る。顧問を務める足立支部は今年設立60周年を迎え、11月の記念式典では、全校友会員を代表する立場として祝うことになる。

工業高校卒業後に入庁。最初の勤務地は西新井消防署(現在の足立消防署)で、住んでいた実家のある滝野川から自転車で通勤した。「天皇陛下が来たことがあってね。消防署の前に整列して出迎えた」
勤務の傍ら、東京電機大短大に入学。仕事と学業の両立も、「嫌いなことをやるのは大変だけど、好きなことをやるのは少しも大変じゃない」と笑う。
21歳の時、最年少で昇任試験に合格し本庁へ。短大で学んだことを生かせる通信業務を希望したが、人事課に配属されたことから法律の知識の必要性を感じ、専修大学に編入して学んだ。
56歳で就任した次長職の時に阪神淡路大震が発生、現場で応援の指示を出し救助に奔走した。前任者から消防総監を引き継いだ後は、ハイパーレスキューの設立に尽力し、第二方面部隊を羽田出張所に、第六方面部隊を足立区新田に設置した。実現までは険しい道のりもあったが、「苦労なんて思っちゃいけない。こういうのを作るのに努力するのは、苦労じゃないんです」と、事も無げだ。
上に立つ者として、常に言っていたのは「都民の安全のためだったら、何をやってもいいよ。失敗しても責任は私が取る。心配しないでやれ。いいと思うことは何でもやれ」。命がけで人命を救う仕事をする者にとって、これほど力強い言葉があるだろうか。現在は日本消防士機構の総務理事として、消防士の試験作成と資格授与に携わっている。
最後に大地震への備えについて聞くと、予想外の答えが返ってきた。「非常食は期限が来たら食べて、新しいのを備蓄する。いざというとき食べ方がわからないと困ってしまう。絶対に必要なことですから」。本当に役に立つ知識は、見落としがちなところにあることを教えられた。