足立朝日

羅針盤 VOL.53

掲載:2015年12月5日号
 紅葉が遅れている、という情報が錯綜しているうちに、紅白歌合戦の出場歌手や司会者の発表があり、「新語・流行語大賞」から「今年の漢字」、「10大ニュース」の発表へと進む年末の到来だ。 
 10大ニュースと言えば、日本では「安保法案」に対する人々の大きな動きなどが印象にあるが、パリで起きたテロ、シリアへの空爆、ロシアの戦闘機の撃墜など、世界のニュースはきな臭く、かつ悲惨で、人々の関心を集める。それだけ、世界が身近になった、ということかもしれないが、はやりのフェイスブックで気軽に「いいね」を押せないニュースの跋扈は、本当に気を重くする。
 今年の干支未にかけて、小生はこの欄で「群れをなす羊は、家族の安泰を示し平和の象徴」と書いたが、世の中何か逆だったような気がする。
 ドローンや無人機が悪さをし、マスコミなどが「車の自動運転」をあおる昨今の風潮に、「温かいハートを持った人間を返せ!」と叫んでいるのは小生だけだろうか。(編集長)