足立朝日

第3回 夫婦の関係回復

掲載:2006年9月20日号
◆◇第3回 夫婦の関係回復
「心の悩みの回復……カウンセラーに相談を!」

 夫婦の間に突然亀裂が走る。昨今この問題が急にクローズアップされてきました。特に団塊の世代が定年を迎える来年には、熟年離婚をめぐり社会問題となるでしょう。
  では、どうしたらよいのでしょうか?
  夫婦の中で、離婚を切り出すのはほとんど妻です。経済的に豊かになり、知性を磨いた女性は今の夫婦生活に見切りをつけ、自分らしい人生を生きようとするのです。「もう良いでしょうあなた」です。
  山田さんの場合も全く同じです。疲れきって帰宅した夫に「あんた、ちょっとこれして頂戴!」、「うるせえな。俺、今くたびれているんだ」、「あんたは何時もそうなんだから!」ついに、妻は切れてしまったのです。
 でも良く考えてみると、お互いの個性や性格と思っていることが、実は「男と女の違い」によるものの方がとても多いことが分かります。好みの話題や、話し方や感情の表現も全く正反対です。それともう一つ、夫が仕事人間で、私生活の自立が出来ていません。地域社会との接点がない男が定年を迎えたらどうなるでしょう。
  そこで山田さんには奥さんも来て頂き、カウンセリングを始めました。①「カウンセリングシート」を使い、ありのままの存在を受け入れること。
②男と女の違いを理解すること。
③夫が私生活の自立が出来るように、妻がサポートすること。
④「関係回復シート」を書いてもらい、感情の回復をします。
⑤会話の訓練をしながら、2人が楽しいライフスタイルを身につける。
  1週にいちど、シートを持ってカウンセリングを受けて頂きましたら、効果てき面で、3カ月後には離縁状を破棄して、新しい生活に戻っていかれました。  
  カウンセリングルーム世田谷・宮澤恭人