高齢者の心に寄り添い思いを伝える喜び
日本アクティブコミュニティ協会認定のレクリエーション介護士・関東第一号講師の若山克彦さん――。レクリエーション介護士とは、介護・高齢者に関する基礎知識を持つだけではなく、コミュニケーションによって高齢者の心に寄り添える人材。通所・入所者の介護に追われ続ける施設にとって、必要不可欠な存在であり、その資格は近年脚光を浴びている。
同資格を目指す人々を指導するのが若山さんであるが、とにかくパワフルだ。15年間、大手介護企業のデイサービスに勤務したが、日々、高齢者の身体的な世話に追われ、十分に話し相手を務めることができなかった。通所者の介護認定の度合いは様々で、時には話をしたくて仕方がない元気な人が、まったく話のできない人の中で孤立することもある。「ここは俺の来る場所じゃないな」――この一言にショックを受けた若山さんは、「デイサービス以前の居場所が必要」と実感し、3年前に独立。「デイサービス グランドジェネレーションパートナー」(鹿浜8-11-10、TEL5856・8391)を立ち上げ、代表取締役に。若山さんを支えるのは、鈴木智明所長と介護職員の石毛絢子さん、土田真稀子さんだ。
同所では、本格的なカラオケDAMを設置。通所者が好きな歌を思う存分歌うことができる。カラオケ大会もあるため、自宅で積極的に練習する人もあり、家族からは驚きや感謝の声が上がっている。囲碁将棋を楽しむ通所者もあり、「僕たちが教わった」と若山さんは朗らかに笑う。お菓子を食べながら通所者同士の会話が弾み、どの顔にも笑顔が溢れる。レクリエーション介護士としての若山さんの本領が見事に発揮されるのは、通所者を見送る時。誰もが若山さんの手を握り「楽しかったよ!」「ありがとう!」のうれしい言葉を贈るが、それを受ける若山さんの顔は喜びでグチャグチャだ。一人ひとりの手を握り返し、「あなたが好き!」の思いを込めて「待ってますよ!」。若山さんの「心」が通所者に伝わる瞬間である。
現在、若山さんは友人の藤井寿和さんと共に、東京芸術センターの中で「合同会社 福祉クリエーションジャパン」を運営。一つの事業で完結するのではなく、あらゆるジャンルの人々と巡り会って学び合い、福祉業界に「つながり」をクリエイトしたいと願う。専門誌の取材に応じ、月一でラジオ出演もこなす注目の逸材である。
=写真撮影=小林智之さん
日本アクティブコミュニティ協会認定のレクリエーション介護士・関東第一号講師の若山克彦さん――。レクリエーション介護士とは、介護・高齢者に関する基礎知識を持つだけではなく、コミュニケーションによって高齢者の心に寄り添える人材。通所・入所者の介護に追われ続ける施設にとって、必要不可欠な存在であり、その資格は近年脚光を浴びている。

同所では、本格的なカラオケDAMを設置。通所者が好きな歌を思う存分歌うことができる。カラオケ大会もあるため、自宅で積極的に練習する人もあり、家族からは驚きや感謝の声が上がっている。囲碁将棋を楽しむ通所者もあり、「僕たちが教わった」と若山さんは朗らかに笑う。お菓子を食べながら通所者同士の会話が弾み、どの顔にも笑顔が溢れる。レクリエーション介護士としての若山さんの本領が見事に発揮されるのは、通所者を見送る時。誰もが若山さんの手を握り「楽しかったよ!」「ありがとう!」のうれしい言葉を贈るが、それを受ける若山さんの顔は喜びでグチャグチャだ。一人ひとりの手を握り返し、「あなたが好き!」の思いを込めて「待ってますよ!」。若山さんの「心」が通所者に伝わる瞬間である。
現在、若山さんは友人の藤井寿和さんと共に、東京芸術センターの中で「合同会社 福祉クリエーションジャパン」を運営。一つの事業で完結するのではなく、あらゆるジャンルの人々と巡り会って学び合い、福祉業界に「つながり」をクリエイトしたいと願う。専門誌の取材に応じ、月一でラジオ出演もこなす注目の逸材である。
=写真撮影=小林智之さん