足立朝日

宇宙を旅したメダカと桜の子孫 生物園ですくすく

掲載:2016年5月5日号
 生物園で4月10日(日)、宇宙メダカ・宇宙桜記念イベントとセレモニーが開かれた。
 宇宙メダカは1994年7月にスペースシャトルの無重力状態から帰還したメダカの子孫、宇宙桜は2008年に国際宇宙ステーションで過ごした樹齢約500年の天然記念物「ひょうたん桜」の種から発芽した苗から育ったもの。
 ギャラクシティのプラネタリウムが縁となり、2月に鳥取市さじアストロパークから宇宙メダカ6匹、高知県仁淀川町から宇宙桜1本が足立区に寄贈され、生物園に託されていた。
 セレモニーは定野司教育長、さじアストロパーク・山西正博副所長、橋渡しした東京未来大学・非常勤講師の山田義弘氏、宇宙桜の保護や育成を担っている(財)ワンアース・長谷川洋一氏が出席して、施設内の金魚の大水槽前で行われた。
 宇宙メダカの水槽のある地下飼育展示室を中継で結び、ジュニアリーダーの前田梨紗さん(渕江中3年)と高橋陵くん(同)が序幕する様子も披露された。宇宙メダカは既に生物園で次世代が誕生しており、繁殖が期待される。
 宇宙桜についてワンアースの長谷川氏が、8カ月半かけて地球を4100回まわってきた200粒の種から4粒だけ発芽し、大事に接木して育てたことなどを説明。園内の中庭で青井みどり子ども会の川端七弥さん(弘道小6年)と斉藤巧泰くん(同小4年)が定野司教育長と共に植樹した。
 また、2010年にスペースシャトルから帰還したアサガオの種の子孫、宇宙アサガオの種360粒が立天文台から区に寄贈され、定野教育長から少年団体連合協議会の野辺陽子会長に手渡された。
 今後、加盟の子ども会220団体の約2万人の子どもたちが育て、収穫した種を区全体に広げていく。

写真/(後列左から)定野教育長、前田さん、高橋くん、野辺会長、(前列左から)斉藤くん、川端さん=生物園で