足立朝日

障害者と家族らを招待 屋形船の濱田屋

掲載:2016年6月5日号
 屋形船の濱田屋(㈱ストリームマツモト/柳原1‐14‐5)が5月19日(木)、区内の障害者と家族らを屋形船遊覧に招待した。
 先代社長から始めた社会貢献活動の一環で、今年で10回目。足立区障害者団体連合会所属の8団体の中から、毎回4団体を交互に招いているもので、今年はろう者協会、精神障害者家族会連合会、サンソ友の会(低肺機能)、国際障害者年を進める足立の会の計63人が参加した。
 送迎バスで迎えられた一行は、千住曙町にある千住発着場から乗船。隅田川を下ってお台場沖までの往復約2時間半の船旅に出発した。
 濱田屋の屋形船は船内に調理施設があり、揚げたての天ぷら料理が売り。途中、スカイツリーや浅草の景観などを眺めながら、参加者たちは豪華な料理に舌鼓を打った。
 お台場沖ではしばらく停泊し、幕末に作られた砲台後の石垣やフジテレビなど、海上からの眺めを堪能。当事者も家族も日常から開放されて、晴れやかな笑顔を見せた。
 湾内の鳥島には昨年、東京屋形船組合が「お台場桜プロジェクト」として都に寄付した桜の苗木が植えられており、数年後に新たな名所になることが期待されている。
 最後に障団連の小久保兼保会長が、濱田屋の松本博幸社長に感謝状を贈呈。また、ろう者協会役員の斉藤敏江さんは、以前に料理で出されたムール貝の貝殻にきれいな布を貼って作ったストラップを、スタッフへの感謝を込めて贈った。
 松本社長は「皆さんが喜んでくださるので続いていて、ボランティアというより、会社の年間のイベントの一つになっている。負担は大きいけれど続けていきたい」と話している。

写真上/屋形船の中で和やかに食事を楽しんだ