足立朝日

下町人情と町の魅力を伝えたい ドラマ「千住クレイジー ボーイズ」撮影開始

掲載:2016年11月5日号
 千住を舞台にしたドラマの撮影が始まった。その名も東京・足立区発ドラマ「千住クレイジーボーイズ」。NHKによる東京発・地域ドラマで、八王子に続く第2弾。
 千住は大学進出により若者が増え、「住みたい街」のランキングに入るなど注目されている。白羽の矢を立てた理由を勝田夏子プロデューサーは「北千住は今、勢いがある。若い人たちが注目する穴場の街。公園、荒川など自然があり、物価が安く暮らしやすい。下町人情を残しながらも、外から来ている人も受け入れていて面白い」と話す。
 千住ロケ開始前の10月25日(火)、取材会がタカラ湯(千住元町27‐1)で開かれた。同湯は主人公・恵吾が借金返済のために働く銭湯のロケ地でもある。主演の塚本高史さん、小池徹平さん、比嘉愛未さん、品川徹さん、北村有起哉さんが登場。5人は富士山のペンキ絵と湯船をバックに、洗い場のシャワーの間に立った取材陣から取材を受けるという、なんとも不思議なほのぼのとした光景が展開した。
 塚本さんは「銭湯での会見は初めて。下町の良さを象徴しているのでは。お祭りなので楽しみに、千住の人たちが誇りに思ってくれるようなドラマにしたい」と抱負を語った。入浴シーンもあるそうで、小池さんは「お風呂が大好きなので、撮影の合間を見つけて入りたい」とプライベートでも楽しみにしている様子。
 治安が悪いイメージだったという比嘉さんは実際に訪れて印象が変わったそうで、散歩中に八百屋で買い物も。「すごく安くて、気さくに本当に値引きしてくれて。距離感が近くてあたたかい」と笑顔で魅力をアピール。
 人と人との付き合いが減ったと嘆く品川さんと、銭湯で大人が子どもを叱ってくれた昔を懐かしむ北村さんも、失われつつある人情を千住での撮影で再発見し良さを伝えたいなど意気込みを語った。
 撮影は区民エキストラ(募集は終了)も参加して、11月下旬まで行われる。
《千住クレイジーボーイズ》
▼放送予定:17年2月15日(水)BSプレミアム
▼作:高羽彩
▼演出:板橋俊輔
▼出演:塚本高史、小池徹平、比嘉愛未、品川徹、北村有起哉、スマイリーキクチ(足立区出身)
▼物語:かつて一世を風靡し、今は人気ガタ落ちのピン芸人・恵吾(塚本)は、貯金もなくなり家も追い出され、昔組んでいた漫才コンビ「クレイジーボーイズ」の相方・行(小池)の北千住の家に転がり込む。シングルマザー・のばら(比嘉)、元ヤンキーの床屋・野町(北村)、銭湯のダンナ・岩丸(品川)ら個性豊かな面々と出会い、明るく生きる極意を教えられていく、笑って泣けるヒューマン・コメディー。

写真上/左から品川さん、比嘉さん、塚本さん、小池さん、北村さん=タカラ湯で
下/10月8日のA-Festaオープニングセレモニーでボール投げに参加した塚本さん(左)と比嘉さん=虹の広場で