足立朝日

足立学園の第11代理事長に就任した 初鹿野 惠太郎 さん(69)

掲載:2017年1月5日号
「自ら学び 心豊かにたくましく」を実践

 「学校の運営は順調です」――こう語る初鹿野さんの表情は自信に満ちている。伊東前理事長が1年3カ月で退いたため、昨年10月の理事会において満場一致で推薦され、急きょの登板になった。「一番病気をしそうもない男です」と笑う。
 確かに、足立学園は順風満帆だ。「武」では、柔道など数々のスポーツで全国に名を轟かせているが、「文」でも一昨年東大合格者を2人出し、昨年は早大13、明治29、中央17……と、正に「文武両道」を地でいく活躍ぶりで周囲を驚かせている。
 「教職員たちの地道な取り組みが功を奏し、理事たちがそれをしっかりサポートしているんですね。とてもいい傾向です」と目を細める。
 初鹿野さんは、足立学園高等学校の昭和41年(1966年)の卒業生。埼玉県川口市のサラリーマンの長男として生まれ、同市立の小、中学校を出て、足立学園に進んだ。千葉商科大学に通い、卒業後、足立信用金庫に就職。「就職先も自然と『足立』の名前がつくところを選んでいました(笑)」 
 同信金では、持ち前の愛想の良さを武器に足で稼ぐ「行動派」で知られ、顧客を増やした。
 その実績が認められ、支店長から本店長、本部経営戦略部長と昇りつめ、常務理事から平成19年(2007年)に理事長となり、同22年(2010年)までトップを務めた。
 足立学園の理事長となって2カ月。周囲が「トップセールス」と呼ぶ行動力で、自ら生徒募集に乗り出す。「お陰様で顔だけは広いので……(笑)」。また、「教職員を知らないと始まらない」とコミニケーションづくりにも精を出す。 
 休みの日、家庭菜園での野菜づくりがストレス解消とか。「愛情を込めて手を掛けるとおいしい野菜になります。子どもたちも同じですね」