足立朝日

「あだち菓子本舗」で町おこし 区内15社の菓子詰め合わせ 2月発売

掲載:2018年1月5日号
 お菓子製造メーカーが多い足立区で、15社のお菓子製造メーカーが集まり、「あだち菓子本舗」を設立、この2月にお菓子詰め合わせセットを発売することになった。

 足立区には、約60社ほどの中小零細のお菓子メーカーがあり、都内のメーカーの約3割が集中。その中には、きんつば(大江戸)、リンゴジャムサンド(三祐製菓)、食パンかりんとう(サンベルゴ)など、テレビなどで取り上げられているお菓子もあるが、多くは流通が一部地域のコンビニ、スーパー、サービスエリアなどに限られていて、区民が知らないものも多い。
 そこで、これら区内製造のお菓子を区内の小売店で売ってもらうことで、製造業者と小売店を元気にし、にぎわいを創出したり区の魅力を区内外へ発信しよう――と梅田8丁目の自分のお店で各種区内産菓子を販売している㈱サンベルゴの宮下和朋社長(41)が中心となり、区の菓子業者の親睦団体「東京足立菓友会」会長の三祐製菓㈲の矢原正会長(74)の助言を受け、昨年5月に区内各社に「あだち菓子本舗」の結成を呼び掛けた。
 9月に最初の会議を持ったが、その際、これまでも区の産学連携事業などで、菓子会社と区内大学を積極的につないで来た地元の足立成和信用金庫(髙杉浩明理事長)がサポートに回ることになった。
 「あだち菓子本舗」は、15社(別掲表参照)でスタート。「足立の菓子を広めよう」という各社の意気込みは熱く、それぞれ中心商品を200円か300円の物に統一。区内の店舗でそれぞれの商品をバラ売り、または、これらを組み合わせて一つの袋に入れて、3種類のセットにして売ること、本舗のロゴと袋を作ること、チラシを作り販売店を募集すること、などが次々に決まり、その発売日も2月14日(水)になった。これは、北千住マルイ11階にあるシアター1010ホールで行われる足立成和信金主催の「あだちせいわニコニコ寄席」(670席=全席完売済み)のお土産にするもので、1100円(300円の商品1個+200円の商品4個)の袋が用意される。一般の販売は2月中旬に区内のスーパーで販売出来るよう準備を進めている。
 会議では、このほか、この事業を広めるためにもインターネット活用のクラウドファンディング(目的を標記し、共感した人や応援したい人から支援金を集める制度)をやろう、という意見なども出て、初春の夢は大きくふくらんでいる。
【問合せ】TEL3887・5783サンベルゴ

◆「あだち菓子本舗」の15社
①綾部製菓(おこし、西保木間1丁目)
②エビス堂製菓(金平糖、興野2丁目)
③大江戸(きんつば、扇2丁目)
④サンベルゴ(食パンかりんとう、梅田8丁目)
⑤三祐製菓(リンゴジャムサンド、西新井7丁目)
⑥篠原製菓(豆板、関原3丁目)
⑦柴山製菓(カステラ、古千谷本町1丁目)
⑧鈴富製菓(人形焼き、一ツ家1丁目)
⑨スズラン製菓(ウエハース、舎人5丁目)
⑩トミカゼ(ようかん巻き、江北1丁目)
⑪マルマサ製菓(ゴーフレット、扇2丁目)
⑫ミサワ食品(くずもち、足立4丁目)
⑬満屋(ようかん、江北7丁目)
⑭山根製菓(せんべい、皿沼2丁目)
⑮ワタトー(五家宝、東保木間2丁目)
※(あいうえお順=㈱㈲略。カッコ内は主力商品、本社住所の順)

写真上/「あだち菓子本舗」15社のお菓子
中/会議に集まった各社の面々
下/サンベルゴの宮下社長