足立朝日

羅針盤 VOL.66

掲載:2017年3月5日号
「千住クレイジーボーイズ」は、見ましたか? 2月15日(水)夜10時からNHK-BSでの1時間だけのドラマだったが、「足立区」が凝縮していた。出演者が皆、いい味を出していた。地元のエキストラが延べ440人というので目を凝らして見ていたら、知った顔が何人か。FB(フェイスブック)では「一瞬映った!」などと大盛り上がり。
 あのシングルマザーの小学生の娘の「お母さんが作ってくれるカップラーメンが一番おいしい!」のセリフには泣かされた。主人公の芸人に「いつも寂しい顔をしているお母さんを笑わせて」と言った一言が、再起の勇気が出なかった主人公を舞台に押し上げた。
 足立区のいい所悪い所を上手に天秤に乗せて笑い飛ばした監督や演出者の力はさすが。
 訪れて、その飾らない雰囲気や人々の気さくさに触れて気に入る若者らも多い、という。行政も民間もそのことに自信を持ち、子どもたちが誇りを持てるような街にしたいものだ。再放送が3月11日(土)16時、NHK-BSプレミアム。(編集長)