足立朝日

数十年に1度の葺き替え 都市農業公園・旧和井田家住宅

掲載:2007年2月20日号
◆◇数十年に1度の葺き替え
都市農業公園・旧和井田家住宅
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完成間近の葺き替え作業
 都市農業公園(鹿浜2-44-1)にある区指定文化財「旧和井田家住宅」の茅葺き屋根の葺き替え工事が行われ2月11日、作業が一般公開された。
  江戸時代後期(同家伝承によると1773年生まれの当主の代)に建造されたもので、区への寄贈を機に1984年、花畑二丁目から同公園内に移築された。茅の劣化が著しいことから、今回初めての葺き替えとなった。
  渡良瀬遊水地に自生している茅を使い、1月9日から茅葺屋根保存協会によって開始。数十年に一度の珍しい作業を見ようと多くの人が集った。
  この日は、既に新しい茅に葺き替えられ、表面を整える仕上げの「刈込み」の最中。秋田出身の大沼和七郎さん(青井四丁目)は「小さい頃はみんなこの屋根だった。葺き替えを手伝った」と懐かしそうに話した。
  事前に講座を受けた小学生と保護者ら24人は、特別にやぐらに上がらせてもらい、間近で作業を見学。子どもたちは「硬い」「トゲトゲしてる」と不思議そうにしながらも、茅にもたれるなどして感触を楽しんでいた。


初めて見る茅葺は不思議だなあ