足立朝日

羅針盤 VOL.82

掲載:2018年7月5日号
 「半端ない」――。 日本人みんなが、いつの間にかサッカーファンになってしまったかのような騒ぎだ。「NHKの西郷どんを見た後すぐ寝て、夜中12時に起きて見ました」みたいな会話がどこでも飛び交った日曜深夜のセネガル戦。スポーツのすごさ、影響力を見せつけられた思いだ。
 そんなW杯の喧騒の中で、今号は「高校野球も始まるよ。100回目の記念大会だからよろしくね」という紙面になったが、7月は梅雨明けとともに暑い夏が来て、子どもたちには楽しい夏休みがやって来る。
 大自然の中で、伸び伸びと過ごして欲しい。宿題もあるだろうが、目いっぱい自然に触れて遊んで欲しい。
 先日、東綾瀬公園プールでの「ヤゴ救出作戦」(プールの大掃除で流されてしまう前に、ヤゴを捕まえてトンボにしてあげようというイベント)で見た子どもたちのキラキラした笑顔とはしゃぎよう。この子たちは、家でヤゴをどのように飼い、羽化したトンボをどのように大空に飛ばしたのだろう。「自然こそ一番の宝物であり教材だ。人間は自然との共生の中でこそ『人間』になれる」。先人の言葉は深くて重い。(編集長)