足立朝日

鉄道ファンも大興奮 前代未聞の特別列車運行! あだち銭湯スタンプラリー

掲載:2018年9月5日号
 3日間だけの初の限定特別列車「ミステリートレイン芭蕉の湯号」が、8月25日(土)、9月1日(土)、2日(日)に運行した。
 主催は足立区の銭湯組合(東京都公衆浴場業生活衛生同業組合足立支部)。区内の全銭湯で7月1日(日)~8月末に実施していたスタンプラリーの景品の一部として行われたもの。足立区役所、足立区観光交流協会が後援、東武鉄道㈱、銭湯の普及活動団体「あだち銭湯文化普及会」、「銭湯もりあげた~い」が協力。
 「芭蕉の湯号」の運行ルートは亀戸駅から大師前駅までの約25分。東武亀戸線は亀戸~曳舟、大師線は西新井~大師前を運行しているため、通常ではありえないルート。可能にしたのは、「回送列車に乗客を乗せる」という思い切った初の試みによる。
 初日の25日の参加者は抽選で招待された60人。区内在住を中心に千葉、埼玉、横浜、遠くは仙台や福岡の人もいた。
 電車は昭和30年台リバイバルカラーのグリーンの車体で、車体の行先には特別に「たびじ」と表示される粋な演出も。一行を乗せて午後0時11分、亀戸駅を出発。本来は行き止まりの曳舟駅をポイント切り換えで通り過ぎ、東武伊勢崎線内へ。
 やがて、北千住駅をゆっくり通過。特急を含む全ての列車が止まる同駅を、乗客を乗せたまま通過するのは前代未聞だそうで、乗務員から「ホームで驚いている人々をご覧いただけます」とユーモアたっぷりの案内も。
 乗務員も「回送列車に乗るのは初めて」とのこと。西新井駅からは大師線として通常運行となり、ホームの一般客が乗客を乗せた電車の到着を不思議そうに迎えていた。
 大師前駅で歓迎セレモニーの後、千住文化普及会の中嶋喜文さんのガイドで西新井大師境内の芭蕉の碑などを見学、参加者は商店街で使える割引券と銭湯の無料入浴券を手に解散となった。
 電車好きな弟・想生くん(3歳)のために、母、祖母と参加した西新井在住の岡田侑大くん(小5)と妹の樹奈さん(小3)は銭湯が好きで、それぞれ「家より広い」「いろいろなお風呂がある」と話していた。

写真上/超レアな特別列車に、参加者も東武鉄道社員も興奮
中/車内では乗務員が鉄道カードをプレゼント
下/改札を番台に見立てた大師前駅で記念写真