足立朝日

「希望の苑」と「竹の塚あかしあの杜」

掲載:2007年4月5日号


「希望の苑」と「竹の塚あかしあの杜」
 障害のある人の親にとって最大の心配は、親が世話できなくなった後のわが子の生活だ。足立区は知的障害者数が3700人と、23区内で最も多い。親たちの長年の悲願が実り、このほど区内初の知的障害者24時間入所施設「希望の苑」と、身体障害者入所施設「竹の塚あかしあの杜」が同時に完成した。



希望の苑外観

希望の苑

 竹の塚北小学校(竹の塚七丁目)跡地に完成した竹の塚総合支援センター「希望の苑」は、土地面積2964・41㎡、4階建てと2階建て2棟に24時間入所施設、通所の就労継続支援事業などを兼ね備える。運営は社会福祉法人あだちの里。
 同施設は平野和代理事長の50年越しの夢でもあった。自身がダウン症児の親であり、「あだちの里」の設立母体「足立区手をつなぐ親の会」の元会長として尽力してきた。「親なき後の子どもの住まいの確保、生活が一番の気がかり。安心して死ねない」と堂々話していた。同苑は終いの住処ではなく、入所期間を限定した地域移行型施設。約3年間で自立できるように支援し、地域のグループホームやアパートなどで生活できるよう送り出すことを目的としている。
  居室のユニットには「鳥のように羽ばたいて」との願いから、鳥の名前がつけられている。
         

     あだちの里平野理事長  あいのわ岸本理事長