足立朝日

羅針盤 VOL.90

掲載:2019年3月5日号
弥生(やよい)三月、区内は、大谷田公園の「梅まつり」(3月3日)でスタートし、3月末から4月初めの「桜まつり」へとなだれ込んでいく。
 「暖冬」とか「猛暑」とか言われる「地球温暖化の中の荒れた気候」の昨今、花にからんだイベントは微妙にずれたり、雨が降ったりで本当に担当者泣かせである。
 例年なら、東京では「小・中学校の入学式と満開の桜」が定番であったが、最近はそうもいかない。
 今年、区内の桜の名所を回る「花めぐりバス」は4月6日(土)、7日(日)に決まっているが、最近は桜の開花が早く、区の担当者をやきもきさせている。
 昨今のグルメブームは「花より団子」派を勢いづかせてはいるが、やはり「花」が肝心である。
 「春は、あけぼの」と言う清少納言の「枕草子(枕冊子)」には35項に「木の花は」とあり「濃いのも薄いのも紅梅が好き。桜は、花びらが大きくて、葉の色が濃いのが枝が細くて咲いているのがいい……」と書かれている。
 満開の花だけでなく、その後の一部散って葉が出た時の状態で、花と葉の両方と枝までしっかりと観察しているのはさすがである。(編集長)