足立朝日

Vol.14 「~聴きたい三人会~王楽・兼好・萬橘」

掲載:2019年5月5日号
「五代目圓楽一門会の台頭3人」参上!

 落語ファンの夢を叶える「かめありリリオホール」が、この7月「~聴きたい三人会「五代目圓楽一門会の台頭3人」参上!~王楽・兼好・萬橘」と題した落語会を開く。いわば五代目圓楽一門会を台頭する3人、どのように観客を引き込むかが期待される。
 三遊亭王楽師匠は、五代目圓楽師匠の27番弟子で、最後の弟子でもある。父親は、長寿番組「笑点」レギュラーのひとり、三遊亭好楽師匠で、同師匠もまた圓楽師匠の弟子であったことから、2人は親子でありながら兄弟弟子というレアな関係。王楽師匠は、噺家二世の環境に頼らず、自身で話芸を豊かに磨き上げた努力家で、力量・容姿共に二代目「星の王子様」だ。ちなみに、「王楽」の名前はここから来ているという。清元美好太夫直伝の清元が、噺の中で披露されることもあり、その艶っぽさもまた格別だ。
 三遊亭兼好師匠は、昨年11月に足立朝日「ピープル」にも登場した「足立人」。社会人時代に一念発起し、粘りに粘って好楽師匠に弟子入りし、今年21年目。演芸専門誌「東京かわら版」に、自身が連載中の随筆65本を一冊にした「お二階へご案内~虎の巻 妻と上手に生きる方法」を発刊以来、元気でちょっぴり毒舌な家族の中で、懸命にサバイバルする兼好師匠の姿が人々の共感を呼んでいる。柔和な笑顔と性格は、誰にとっても最高の癒し。「また噺を聴きたい」と同時に「また会いたい」と思わせる存在は貴重だ。
 三遊亭萬橘師匠の魅力は、何と言っても口では表現できない「宇宙人的な不思議な雰囲気」。人呼んで「落語の怪人」。読者には、ぜひナマで体感してほしい部分だ。法政大学在学時に出合った落語研究会でその面白さにはまり、2003年に圓橘師匠に弟子入り。そのわずか6年後の2009年、「第6回伝統芸能祭りグランドチャンピオン大会」でグランプリ受賞!
 同賞を皮切りに、昨年の「平成29年度 花形演芸大賞」金賞受賞まで、10本の指では足りない受賞歴を重ねている。
 この3師匠の話芸の競演! 落語の魅力に憑りつかれる幸せな一日を。
【日時】7月18日(木)午後6時30分【場所】かめありリリオホール【料金】3500円【問合せ】かめありリリオホールTEL5680・3333

写真/上から王楽・兼好・萬橘各師匠