足立朝日

復興まちづくり訓練

掲載:2007年5月5日号
◆◇復興まちづくり訓練
区と区民、支援組織が協働・連携

 大地震はいつ起きてもおかしくない。被害を最小限に食い止め、災害に強いまちづくりへの復興を目指す必要がある。それを目的に実施されているのが、「復興まちづくり訓練」。
  2年間の訓練期間後、平成18~20年度にかけて、避難所運営本部の区域を対象に、区と区民、支援組織が協働・連携して行っている。昨年12月~3月にわたって4回、千寿小班ごとにまち歩きの成果や問題点を発表した  学校で同校を避難所とする千住宮元町と千住仲町、同校職員、PTAらが訓練を行った。
 各種の専門職能団体と学識経験者らによる災害復興まちづくり支援機構がサポート。町会役員ら参加者たちは延焼シュミレーションや被災者の体験談を学び、実際に町を歩いて被災時の弱点や空間資源などを確認。震災後の避難所運営と仮設市街地づくり、復興について具体的に話し合った。
  4回目は総括として体育館でミニ・シンポジウムを開催、訓練の内容を発表した。トランシーバーの練習をする計画や、元気な高齢者参加の場を早速立ち上げたなど、震災への備えが語られた。
  都の防災担当者は復興のポイントを「この町に住み続けたい、と意欲を持つことが大切」と話し、「平常時にできないことは災害時には絶対できない」「災害時には逆流するのでトイレは流さない」などアドバイスした。 
  同地域では平成12年度以降防災訓練が行われていなかったが、今後の活動の指標になりそうだ。