足立朝日

近藤やよい区政本日20日スタート

掲載:2007年6月20日号


 6月3日に投開票された足立区長選。新顔で前自民党都議の近藤やよい氏(48)=自民、民主、公明推薦=が11万556票を獲得し、「足立革新区政をつくる会」が支持する新顔・看護師の宮崎和加子氏(51)を破り初当選。4日には当選証書が付与され、今日20日から近藤区政がスタート。区長選を見守った鈴木恒年前区長と定野司・選管事務局長にも話を聞いた。


ダルマに祈願成就の目を入れる近藤氏
 都内初・女性候補同士一騎打ちとなった足立区長選で圧勝した近藤やよい新区長は、02年に初当選した新宿区の中山弘子区長(62)に続いて23区内2人目の女性区長。
  当選当夜と翌日の記者会見では、「財源を確保して、抽象的な話ではなく具体的に公約を果たしていきたい」「2期8年の鈴木区政が区民に与えた希望の芽を、さらに大きく育てることが自分の責任」と語った。
  区の財政の約50%が生活保護などに充当される厳しい財政状況にある足立区で、都議会議員としての経験がどのように発揮されるか、区民の期待を背負い、今日、近藤区政がスタートを切った。
【近藤やよい】無新①税理士▽元都議、警視庁警察官▽都議会自民党副幹事長、総務会長代行▽青学大院▽足立区梅田四丁目

鈴木恒年前区長に聞く
――8年間の思い出
「区長選に臨んだ8年前、当選が決まった時に、ケルンでのサミットに参加中だった故小渕首相からお祝いの電話を頂いたことをよく覚えている。当時区政が停滞し、職員の士気が下がり気味で、財政もひっ迫していたが、職員の立ち上がりがとても早かった。区長就任時、既に収支が赤字であったことから、区長としての報酬を2割減額。三役と管理職も協力してくれた。1期、2期ともに有能な補佐役に恵まれた。町づくりでは、つくばエクスプレスも開通。日暮里・舎人ライナーも来春の運行が決まり、駅前開発等も実現したが、本当に良い巡り合わせの時期で、充実の8年間だった」
――近藤区政に望むこと
「格差社会というイメージを払拭するには、今がチャンス。足立区が大きく発展しつつある勢いをさらに強めて、誰もが望んでいるイメージアップを計っていただきたい。重要施策はたくさんあるが、『原資は税金』であることを心に留め、常に納税者を意識して、いかに有効にお返しするかを考えることが大事。足立区民は、町会・自治会に代表されるように『地域が支え合う』という意識が強く、それが足立区の勢いにもなっている。団塊世代の受け入れ態勢が整うと、さらに勢いづく。区職員も優秀な人材揃い。ぜひ信頼して区政に邁進していただきたい」


充実の8年間を振り返る鈴木前区長

定野司・選管事務局長の話
 「22時前に開票が終わることが早々と判った時点で、急きょ中間発表を入れた。64万都市では異例の開票の早さ。開票前には進行連絡の動きをはじめ、あらゆる場合を想定して綿密な打ち合わせをしたが、今回も『カラス軍団』(紺のTシャツ姿の進行連絡係)の活躍で、空いた投票箱に瞬時に票が運ばれた。当日有権者数50万86
00人の中、投票率33・59%は過去3番目に低く、前回の47・07
%を下回ったことは残念。選挙が重なった年ということもあり、区民の意識が区長選に向きにくかったこともあるが、選管としてはやはり選挙啓蒙活動の必要性を感じる。今回、76の投票所では、梅二小と関原防災まちづくり事務所の投票率が40%以上あり、関原地区では商店街の朝市があったことが判明。今後、選挙と各商店街でのイベントを組合わせることで、双方が幸せになれる道も見えてきた。児童・生徒に『1票の重さ』を伝える具体的な方法も編み出したい」


選挙犬エラビー君をPR