足立朝日

ミルピックアップVol.22 小林研一郎 80歳祝祭演奏会

掲載:2020年5月5日号
コバケン×千住真理子 炎の共演

 この4月に傘寿を迎えたクラシック界のレジェンド「炎のコバケン」こと指揮者の小林研一郎。11月に、長年親交を結ぶハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団に、デビュー45周年のバイオリニスト・千住真理子をソリストに迎え「80歳祝祭演奏会」をかつしかシンフォニーヒルズで行う。
 小林は、東京藝術大学音楽学部作曲科および指揮科を卒業し、第1回ブダペスト国際指揮者コンクール第1位と特別賞を受賞。これまでに世界有数の音楽祭に出演する他、国内外の数多くのオーケストラのポジションを歴任。文化を通じた長年にわたる国際交流や社会貢献によって、2011年に文化庁長官表彰、2013年には旭日中綬章が授与された。さらに、ハンガリー政府よりリスト記念勲章、ハンガリー文化勲章、星付中十字勲章、ハンガリー文化大使の称号を、そして今年、同国で最高位となるハンガリー国大十字功労勲章を授与された。
 現在、国内外のオーケストラで桂冠指揮者を務める他、東京藝術大学、リスト音楽院などで後進の育成に力を注ぐ。
 12歳でプロデビューした千住は最年少での受賞歴を重ね、慶応義塾大学文学部哲学科を卒業した2年後にロンドンデビュー、3年後にローマデビューを果たした。以来、世界の大舞台で活躍し続ける中で、最初の所有者がローマ法王クレメント14世であった幻の名器ストラディヴァリウス「デュランティ」との運命的な出会いを果たし、演奏を昇華。デビュー45周年の今、その音色で聴衆を魅了する。
 コバケン、千住、そしてハンガリー国立フィルの三位一体の演奏が心待ちされる。
【日時】11月12日(木)午後7時【場所】かつしかシンフォニーヒルズモーツァルトホール【料金】S席1万円、A席=8500円、B席=7500円【チケット】5月21日(木)発売TEL5670・2233(同ホール)

写真/千住撮影=Kiyotaka Saito (SCOPE)
オーケストラ撮影=Hargitay Oliver