足立朝日

足立の子においしい野菜を 地方農家が支援

掲載:2020年6月5日号
 「八百屋×地域コミュニティ」をコンセプトに活動している古民家「野菜日和」(KAZENO HITO運営/弘道1‐14‐10)が、子どもたちの支援として、月2回、野菜の提供をしている。
 老沼裕也代表が休校で食生活が不安定になっている家庭があることを知り、交流のある農家に協力を呼びかけたもの。以前、野菜日和が災害募金で支援した山形県真室川、アグリツーリズムで親子を受け入れた茨城県筑西市などの農家が、ゆかりのある足立区の子どもたちの力になれればと協力した。
 これまでに無償提供された野菜は、筑西市3軒からシイタケ、人参、レタス、小松菜、真室川町1軒から最上伝承野菜のひろこ、雪割菜、雪うるい、山武市1軒から九条ねぎなど計80㎏以上。農作業で忙しい合間を縫って集めてくれたものだという。これらを区内で宅食支援をしている「あだち子ども食堂 たべるば」(川野礼代表)、「あだち・わくわく便」(栗野泰成代表)を通して、ひとり親世帯などに配布した。
 農家も飲食店の休業により厳しい状況にある。「野菜日和で少しでも農家の野菜を販売し、それをお客様が購入し、農家は子ども支援という循環ができた」と老沼さん。普段目にすることのない伝承野菜を楽しんでもらえれば、との思いもあるとのこと。
 「今後も足立区と他地域でパートナーシップを組み、食や農で支え合える関係づくりをしていきたい」と話している。

写真/地方の農家から届いた野菜。一番右が老沼さん