足立朝日

第一中2年生 足立朝日で記者体験

掲載:2007年7月20日号
◆◇第一中2年生 足立朝日で記者体験
 第一中学校(堀越悠紀夫校長)の2年生、櫻井琢也くんと高橋賢くんが、職場体験で新聞記者を希望し、7月4日・5日、足立朝日記者に同行。
 初日は、選挙管理委員会の定野司・事務局長を取材。櫻井記者は「なぜ選挙は20歳からなのか?」、高橋記者は「なぜ女性議員が少ないのか?」などを質問。定野局長は「国によって違うが、日本では成人を20歳と定めているから。18歳から選挙権を与える議論も出始めている」「昔は女性に選挙権がない時代も。歴史的な背景で男性の職場だったが、今は女性議員も増えている」と解り易く回答。両記者にとって遠かった選挙が、グンと近くなった様子。
 午後は「文教委員会」を傍聴。難しいやりとりに閉口気味の両記者も、学力テストに関して議員と区側の熱戦が始まると興味深そうな面持ち。終了後に、議員たちから言葉をかけられた両記者は、しっかり母校をPR。
 2日目のスタートは「交通網・都市基盤整備調査特別委員会」を傍聴。足立区の交通や街づくりが、どのように進んでいるのかを知った。午後には、江口由紀夫・土木部長に、つくばエクスプレスや日暮里・舎人ライナー関連の話を聞いた。各交通網が実現するまでに30年40年の年月が経過していることを知った両記者はビックリ! 日暮里・舎人ライナーの来春開通に備え、各駅の駐輪場設置が急務であること、毎日17万人乗降客がある北千住駅で、乗り換えだけでなく、いかに千住の町へ繰り出してもらうかなどが課題になっていることなどを学んだ。
 続いての取材は、近藤やよい区長。それぞれ10の質問を準備して取材に臨んだが、スピード感ある区長の受け応えに、筆記が追いつかず苦労。高橋記者が趣味を尋ねると、区長はいたずらっぽく「漫画。あ、読書!」。両記者の緊張は一度に解けた様子。櫻井記者の「23区で2番目の女性区長であることをどう思うか?」の質問には「別に」。櫻井記者が困惑すると、区長から「どんな答えが返ると思った?」と逆質問。「ヤッタ~とか?」と思わず答えた櫻井記者に、笑いながら区長は「責任感のが大きいよ」。
 次々と繰り出す両記者の質問の合間に、区長は2人の目をみつめて「小中高と、私は勉強も学校も中途半端な自分も嫌いだった。自分を認めてくれる人もいなくて、自分に自信が持てなかった。そんな生徒であっても、希望を持って学校に通える足立区にしたい」。「勉強が嫌いだった」という思いがけない区長の言葉に、嬉しげな笑顔を見せた両記者。さらに区長は「焦る必要は何もない。夢の実現に向かって頑張って。私も都議時代はやりたいことが実現できずプレッシャーとストレスだらけ。でも今は一人で頑張らなくても、周囲の人たちと相談しながら色々なことを決められる。今までの人生の中で、今が一番幸せ」とキッパリ。
 最後の取材は、社団法人「真向法(まっこうほう)協会・東京足立真向法協会」の坂本好雄会長。股関節を柔軟にする体操の指導者だが、80歳を超えた範士十段の体の柔らかさに両記者は信じられない面持ち(詳細記事は秋号「人」欄掲載予定)。
 2日間の記者体験を終えて、高橋記者は「委員会で反論し合う場面が迫力。すごく委員会らしかった」。櫻井記者は「正直な区長で話し易かった。区長の名刺を大切にする」。素敵な大人たちを取材した2人は、満足気な笑顔を見せた。


近藤区長を囲んで、櫻井記者(右)と
高橋記者