足立朝日

Vol.24 作曲家の秘密 シーズンⅡ 小林美樹(ヴァイオリン)

掲載:2020年9月5日号
第7回は「ヨハネス・ブラームス」を

 芸術の秋に相応しい公演が、かつしかシンフォニーヒルズで行われる。同ホールが取り組む「作曲家の秘密シーズンⅡ」に、昨年のリサイタルで大好評を博したヴァイオリニストの小林美樹が再登場! 第7回を迎える今回は、国内外で活躍中の富岡廉太郎(チェロ)、田村響(ピアノ)と共に「ヨハネス・ブラームス」を贈る。
 米国テキサス州生まれの小林は、4歳でヴァイオリンをスタート。2006年、第6回レオポルト・モーツァルト国際ヴァイオリンコンクールで、審査委員特別賞を受賞した。2009年、桐朋女子高等学校音楽科を首席で卒業後、桐朋学園大学ソリストディプロマコースに特待生として進学。2010年に全額奨学金を得てウィーン・コンセルヴァトリウム音楽大学に留学した。2011年、第14回ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールで第2位を獲得。
 これまでに、NHK交響楽団・読響・日本フィルなど多くの国内主要オーケストラと共演する他、ポーランドの主要オーケストラとも共演している。
 これらの輝かしい実績と豊かな経験が、小林をヴィルトゥオーソ(達人の域に達した超一流の演奏家)に導いた。
 読売交響楽団首席チェロの富岡は、2008年、ミュンヘン国際音楽コンクールの弦楽四重奏部門で、日本人のみの団体としては、東京クヮルテット以来38年ぶりの第3位入賞を果たす。これまでに自身が設立したウェールズ弦楽四重奏団、主要オーケストラの客演首席を始め、国内外のコンサートや音楽祭に多数出演。2014年から3年間、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の客員首席奏者を務めた。
 ピアノの田村は、2002年にピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、2007年にロン・ティボー国際音楽コンクール優勝。併せて、ショパン、フォーレ、ラフマニノフ(協奏曲)、新曲課題の最優秀演奏者に贈られる各賞を受賞。以来、ザルツブルク・モーツァルテウムで研鑽を積み、国際的な演奏活動を展開している。
 これら3人の力強い演奏が、孤高の大作曲家ブラームスの愛と情熱をよみがえらせる。
【日時】10月21日(水)午後1時30分【場所】かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール【料金】2000円

写真/(C)Shigeto Imura