足立朝日

わたしとあなたの足立・橋・物語No.10

掲載:2021年1月5日号
西新井橋
(千住元町ー本木1丁目・関原1丁目)

架設
▽木造橋 架橋 大正11年(1922年)3月 長さ 436m 幅 6・5m
▽現在橋 架橋 昭和36年(1961年)5月 長さ 444m 幅 15m 構造 I桁構造

-興野2丁目在住、岡部弘文さんの手紙―

 上野にある高校まで通っていた頃、西新井橋はまだ木製の古い橋。
 ある時、大きな台風が直撃して、荒川土手の上近くまで水かさが増してしまいました。
 往きはバスと電車で登校しましたが、授業は中止。電車で北千住まで帰ってくると、バスはなく、やむなく歩いて西新井橋にたどり着くと、車は通行止め。徒歩で渡るしかありません。橋は小刻みに、時に強く揺れていました。途中で橋が流れたらどうしようかなと思いながら、渡り切りました。
 去年の台風で荒川土手の中間まで水が来ましたが、あの時のことがよみがえりました。
―大淵澄夫の現地探訪―
 荒川ビジターセンター刊の「水辺の記憶」を手に取ってみた。
 昭和34年の伊勢湾台風時の写真は、増水と闘っている木造の橋だった。この揺れる橋を渡り切ったというから驚きである。
 橋を研究する友から橋資料が届いた。田んぼのある立派な木組みのある写真が1枚入っていた。

◆大淵さんからの手紙
 ご愛読ありがとうございます。
 秋より体調を崩し、治療に専念しております。暫く休載させていただきたく、よろしくお願い申し上げます。元気になりましたら、再開させていただきます。

―◇―◇―◇―◇―
イラスト・大淵澄夫