足立朝日

お菓子なあだち 1品目

掲載:2021年4月5日号
りんごジャムサンド・バウムクーヘン
「㈱零一食品/三祐製菓㈲」
西新井7-14-19 TEL3890・0101


◆足立区は、昔からお菓子を製造している会社が多い町だ。都内の菓子組合に所属する30%が足立区にある。
 けれど、どんな会社があって、どういうお菓子を作っているのか知っていますか? そこで、区内の菓子製造メーカーを紹介していく。


 日暮里・舎人ライナー「西新井大師西駅」そばにある同社は、矢原正社長(77)の父が昭和33年(1958)に荒川区尾久で㈱零一堂東京支店として創業。その後、㈱東京零一堂という名前で独立し、同42年(1967)に現在地へ移転。
 零一堂では、「お好み揚げ」という油で揚げたお菓子を製造していたが、消費者の好みの変化により製造を中止。同社では、自社での直接製造ではなく、問屋の要請などに合わせて全国各地の様々な会社へ製造を委託して商品を完成させ、仕入れて納入する委託加工という仕事へ変化した。
 そんな中、矢原社長の長男の政和氏(49)は、取引先でジャムサンドを製造していた豊島区の三祐製菓がやめると知り、平成17年(2005)に技術と機械を直接譲り受けて、伝統を引き継ぎ三祐製菓㈲の社長として菓子製造を再開させた。
 ジャムサンド(250円)は昭和生まれの大ヒット商品で、年配者には懐かしさを感じるお菓子だ。平成23年(2011)からはバウムクーヘン(350円~)の製造も始めた。このバウムクーヘンは、卵をふんだんに使い、バターと生クリームを混ぜてふわふわしっとりとした人気商品となった。
 同社のお菓子はヨーカドーやABSのほか、工場で直売もしている。直売所の営業時間は平日の午前10時~正午、午後1時~4時。
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写真上/りんごジャムサンドとバウムクーヘン
下/矢原親子