足立朝日

足立学園、新校舎お披露目

掲載:2007年9月20日号


 区内唯一の私立男子中高校・足立学園(松藤三彦理事長、松田憲雄校長)の新校舎が完成し9月10日、見学会と披露パーティーが行われた。


中庭から見た校舎、校舎内は吹き抜けを多用し明るい
◆地域に根ざして78年

 同校は昭和4年、千住周辺(当時の南足立郡)に男子中等が教育機関が無いことを憂えた南足立郡医師会会長・堀内亮一氏(初代理事長)が、私財と寄付金で小学校の空き校舎を買い取り、開校した。千住出身の牧野菊之助・大審院院長(現在の最高裁長官)が、異例の現職のまま校長に就任。以来78年間、地域に根ざし、3万人を輩出した。
◆新校舎
  千住旭町商店街の中にある同校は、門以外は敷地に面した道路がなく、四方を住宅に囲まれた極めて珍しい立地。建設作業に加え周辺住民への配慮など、厳しい条件を乗り越えての竣工となった。
 敷地面積は約2230坪。校舎は中庭を中心に高校棟(6階)、中学棟(4階)、食堂棟(3階)、体育館がロの字型に連結して配置されている。外壁はモノトーンを基調に、地球を宇宙から見た色・グリーンブルーを使用。吹き抜けを多用した校内は、全体に明るい。
 地下1階には250席もの広大な自習室があり、引越し終了後の夏休み明けには、前期試験を控えた生徒たちで早くも満席になったという。生徒の個人情報を扱うデータ処理室は、数名の職員のみがICカードで入室できる仕組みで、万全のセキュリティをしいている。既存の建物を改装した体育館には、可動式の観覧席420席を新設。
◆250人が祝う
  見学会後、シアター1010で開かれた竣工披露パーティーには、約250人が出席し、松藤理事長が「継ぎ足し校舎から解放されて、やっと新しい校舎を持つことができた。私学の原点に立ち返り努力していきたい」と挨拶。
  来賓を代表して近藤やよい区長、近藤彰郎・東京私立中学高等学校協会会長が祝辞を述べた。相澤福寿・同窓会長の音頭で乾杯し、晴れの日を祝った。