学校の思い出といえば、真っ先に挙げられるのが給食。足立区の「おいしい給食」は、来年、成人を迎える若者たちにとっても懐かしい味だ。
それを共有したいと「成人の日の集い」の実行委員会のメンバーたちが、10月16日(土)、思い出の給食作りに挑戦した。

令和4年の「成人の日の集い」は1月10日(月・祝)に開催。毎年、新成人による実行委員会が立ち上げられ、アトラクションの企画、記念品の選定、当日の運営などを新成人自身が担っている。
今年度の実行委員は女性9人、男性5人の計14人。仕事や学業の合間を縫って、6月から隔週木曜夜に開かれる実行委員会で、話し合いを重ねてきた。
その一つに、新成人に配布する記念誌のコーナー企画がある。今回、取り上げることにしたのが、小中学校で食べていた懐かしの学校給食。足立区独自の取り組み「おいしい給食」は、残菜を減らし、おいしい食事で成長を支えようというもので、給食センターを使わずに各校ごとに栄養士がメニューを考え調理している。
記念誌に掲載するのは、思い出のメニュー紹介だけでなく、それを家でも簡単に作れるレシピ。そこで、どんな風に作っているのかを栄養士に教えてもらいたい、と実行委員たちが実際に調理してみることになった。誌面では写真やアドバイスに加え、QRコードから作り方の動画も見られるようにする予定という。
調理に参加したのは担当メンバーの田中綾乃さん(千寿本町小卒)、近藤さくらさん(渕江小卒)、小野寺愛さん(西新井第一小卒)、黒井菜穂子さん(辰沼小卒)、山本奈央さん(加平小卒)、石井佑志朗さん(竹の塚小卒)の6人。
選んだメニューはキムタクごはん、ABCスープ、コーンサラダ、びっくり目玉ゼリーの4品。ベテラン栄養士でおいしい給食指導員・前田啓子さん(74)と相談して、普段料理をしていない人でも出来るものを選んだ。
2班に分かれたメンバーたちは前田さんの指導のもと、楽しみながら挑戦。サラダのドレッシング用に玉ねぎをおろす作業では、目に沁みて「前が見えない」と苦戦する場面もあった。
●味と思い出も再現
約2時間かけて完成した給食は実際に学校で使っている食器に盛り付けられ、「懐かしい!」「覚えてる~」と歓声が上がった。特にABCスープは、アルファベットのマカロニをスプーンに並べるのが当時の楽しみだったようで、「自分の名前のSAKURAを乗せて食べていた」と近藤さん。「好きな人の名前を見つけると食べられない」とも。山本さんは「思ったよりマカロニの量が多い。数字も入っていて楽しい」と童心に帰っていた。
最近できたメニューの「キムタクごはん」は、指導員の前田さんが1人で調理。豚キムチとたくあんの壺漬けを炊いたご飯に混ぜ込んだもので、実行委員が食べるのはこの日が初めて。壺漬けで辛さが中和された味付けは子どもにも食べやすく、「たくあんが苦手だけど食べられた!」と驚くメンバーもいた。
この日の調理体験を小野寺さんは「修学旅行のような楽しい気分だった。新しいメニューを知ることが出来て、家でのバリエーションも増えた」。黒井さんは「小学生の時は食べるだけだったので、給食のサラダの野菜はゆでないといけことは知らなかった。記念誌にはドレッシングの作り方とか、裏側を入れたい」。自分でもたまに料理をするという石井さんは「初心者向けのクックパッドより、普段やらない人でも懐かしいので楽しく作れる。家でもドレッシングを作ってみたい」と、それぞれうれしそうに抱負を語った。
指導員の前田さんは「このメニューの栄養バランスは完璧。新成人にも家でぜひ作ってみて欲しい」と太鼓判。
足立区は糖尿病予備軍が23区内で最多。大人の仲間入りを期に、給食を思い出して栄養バランスの取れた食生活に関心を持つきっかけになればと願う。
【メモ】おいしい給食レシピは区のHPで公開されている(今回のメニューは無し)。「足立区 おいしい給食 レシピ」で検索。
写真上から①給食指導員・前田さん(手前)から作り方を教わる実行委員メンバー
②黙々と調理
③完成した給食。目玉ゼリー(右上)は
缶詰の白桃を入れてカルピスで固めたデザート
④写真撮影もバッチリ
それを共有したいと「成人の日の集い」の実行委員会のメンバーたちが、10月16日(土)、思い出の給食作りに挑戦した。


今年度の実行委員は女性9人、男性5人の計14人。仕事や学業の合間を縫って、6月から隔週木曜夜に開かれる実行委員会で、話し合いを重ねてきた。
その一つに、新成人に配布する記念誌のコーナー企画がある。今回、取り上げることにしたのが、小中学校で食べていた懐かしの学校給食。足立区独自の取り組み「おいしい給食」は、残菜を減らし、おいしい食事で成長を支えようというもので、給食センターを使わずに各校ごとに栄養士がメニューを考え調理している。
記念誌に掲載するのは、思い出のメニュー紹介だけでなく、それを家でも簡単に作れるレシピ。そこで、どんな風に作っているのかを栄養士に教えてもらいたい、と実行委員たちが実際に調理してみることになった。誌面では写真やアドバイスに加え、QRコードから作り方の動画も見られるようにする予定という。

選んだメニューはキムタクごはん、ABCスープ、コーンサラダ、びっくり目玉ゼリーの4品。ベテラン栄養士でおいしい給食指導員・前田啓子さん(74)と相談して、普段料理をしていない人でも出来るものを選んだ。
2班に分かれたメンバーたちは前田さんの指導のもと、楽しみながら挑戦。サラダのドレッシング用に玉ねぎをおろす作業では、目に沁みて「前が見えない」と苦戦する場面もあった。
●味と思い出も再現

最近できたメニューの「キムタクごはん」は、指導員の前田さんが1人で調理。豚キムチとたくあんの壺漬けを炊いたご飯に混ぜ込んだもので、実行委員が食べるのはこの日が初めて。壺漬けで辛さが中和された味付けは子どもにも食べやすく、「たくあんが苦手だけど食べられた!」と驚くメンバーもいた。
この日の調理体験を小野寺さんは「修学旅行のような楽しい気分だった。新しいメニューを知ることが出来て、家でのバリエーションも増えた」。黒井さんは「小学生の時は食べるだけだったので、給食のサラダの野菜はゆでないといけことは知らなかった。記念誌にはドレッシングの作り方とか、裏側を入れたい」。自分でもたまに料理をするという石井さんは「初心者向けのクックパッドより、普段やらない人でも懐かしいので楽しく作れる。家でもドレッシングを作ってみたい」と、それぞれうれしそうに抱負を語った。

足立区は糖尿病予備軍が23区内で最多。大人の仲間入りを期に、給食を思い出して栄養バランスの取れた食生活に関心を持つきっかけになればと願う。
【メモ】おいしい給食レシピは区のHPで公開されている(今回のメニューは無し)。「足立区 おいしい給食 レシピ」で検索。
写真上から①給食指導員・前田さん(手前)から作り方を教わる実行委員メンバー
②黙々と調理
③完成した給食。目玉ゼリー(右上)は
缶詰の白桃を入れてカルピスで固めたデザート
④写真撮影もバッチリ