足立朝日

次々と暮らしの発明品を発表する 小林 聡子 さん (53) 西綾瀬2丁目在住

掲載:2021年11月5日号
「不便なことを改善する」が原点

 犬のふん処理グッズ「わんぽろキャッチ」、楽々サイズ変更できる「エコバッグ」、麺がすくえる炒めヘラの新型「アントラー」、粗塩でもパラパラと簡単にふり塩ができる「フリーシオ」……。
 これは、小林さんの特許取得商品16件のうちの一部。「工夫と改善、ネーミングの名人」とでも言おうか、主婦発明家歴26年の小林さんは、すべてを使いやすいように、便利なようにと身の回りグッズを変えてしまうのが大好きな女性。発明品が、全部実体験から出発しているのが強みで、共感を呼ぶ。「困ったことがあると、すぐに改善できないかと考えるんです」
 最初の発明品がゴキブリ捕り器「ゴキブリ吸ってポイ」。ゴキブリを見つけた時、ハエタタキのようなもので叩いて獲るというのが一般的だが、「つぶれたりするのがいや」だった小林さんが考えたのが、紙筒のトイレットペーパーの芯の中に排水溝ネットを仕込み、ガムテープでとりつけた物。これを掃除機の先に付け、ゴキブリを吸引して捕獲。筒の中のゴキめがけて殺虫剤をかけても、筒ごとつぶすこともできる。これで床の後始末をせずに退治できる。
 小林さんが「発明主婦」になったきっかけは、25年ほど前にやっていたTVの人気番組「発明将軍ダウンタウン」を見てから。「誰にでも発明ができ、特許が取れる」と励まされたという。
 特許取得は、出願を弁理士に依頼することで費用がかかり大変というイメージがあるが、小林さんは「14年ほど前から各種減免制度ができた。主婦でも自分で願書を書けば、最低限の費用で特許が取れる。アイデアが浮かんだら出願してほしい」と呼びかける。
 大田区生まれ。会社員の夫と結婚して、今の西綾瀬に。3人の男の子のママ。
【メモ】小林さんの発明品は、ホームページで「発明☆雑貨パタママ式」で検索。最近のヒット商品「わんぽろキャッチ」は、コワーキングスペース「ツナグ」(弘道1-5-20、TEL6806・4732、東武線五反野駅から徒歩8分)で販売中。