足立朝日

「福島原発事故を忘れない」 カメラマン招き中川北小で写真展

掲載:2022年1月5日号
 「みんな大変な目にあったんだ、と思った」「すごい写真だった」――。児童たちは口々に感想を語った。
 12月7日(火)から、六木1丁目にある中川北小学校(加瀬幸司校長)で、2011年3月11日の地震発生から10年間福島県に通い、東日本大震災、福島原発事故の写真を撮り続けているカメラマン冨永晋さん(43)=三鷹市在住=の写真展が開かれた。
 3階のオープンルームに展示された写真は、10年前の大震災の写真を中心に、冨永さんが毎年訪れた時に撮った現地の復興写真など57枚。
 この写真展は、10月4日付朝日新聞都内版に出た冨永さんの記事を読んだ加瀬校長が、「ウチの子どもたちにも当時のことを知ってもらうことが大切」と思いたち、冨永さんに直接電話して実現したもの。
 今年創立50周年を迎えた同小では、12月7日(火)~10日(金)に各学年で授業参観があったため、来校した保護者にもこの写真展をみてもらった。
 14日(火)には、3、4年生が授業の合間に担任とともに訪れ、冨永さんの説明を聞いた。震災発生時には、3年生は誕生前、4年生は生まれた年のことだったが、瓦礫だらけの学校の教室などの写真に見入っていた。
 渡部貴美子副校長は「子どもたちが、この写真を通して東日本大震災を知り、福島の現状から多くのことを考えるきっかけになってくれればいいですね」と話した。

写真/冨永さんの説明を聞く児童たち=中川北小3階のオープンルームで