足立朝日

足立新田高校の相撲部出身 栃丸が念願の十両昇進

掲載:2022年5月5日号
 都立足立新田高校の相撲部出身の栃丸(29/本名=長谷山正典)が、5月8日(日)から両国国技館で始まる夏場所で新十両に昇進する。
 出身は練馬区。小学生の時から強く、足立新田高校相撲部の満留久摩顧問(当時)が「全国大会で活躍する都立高校のチームを作るために力を貸してほしい」と声をかけ、同高校の相撲部で活躍。卒業後に春日野部屋に入門した。
 初土俵は2011年5月の技量審査場所。十両昇進をあと一歩というところで何度か逃してきたが、11年で念願の関取の座を掴んだ。3月30日(水)にオンラインで行われた会見で栃丸は、「すごい苦労した分、うれしさが倍々になって感無量でした」と喜びをかみしめた。
 満留元監督によると、高校時代の長谷山くん(栃丸)は「真面目にコツコツやる子」。教え子へのけじめのため幕下時代はほとんど連絡を取らなかったが、昇進の報告を受け久しぶりにじっくり話しができたという。「ケガにもめげず、何度跳ね返されても努力し続け、関取の座をつかんでくれたことが本当にうれしい」と満留元監督。
 栃丸には「今回のことは私や新田高校にも勇気を与えてくれた。体に注意し、これまで通り、ひたむきかつ実直な姿勢で取り組むスタイルを貫き、思う存分自分らしい相撲を取ってほしい」と伝え、喜びを分かち合った。
 同校相撲部出身の関取は、九重部屋の千代大龍(35/本名=明月院秀政)に続いて2人目。

写真/足立新田高校3年の時の栃丸(手前)と満留監督(後右)