ここ数年はサウナブームもあって、銭湯への若者の注目度が高まっているが、一方で軒数は減り続けている。
伝統ある銭湯文化を残したい――と、装い新たに再出発した銭湯と、閉店した銭湯の一部を残そうと始まった活動がある。

まちの銭湯はほとんどが家族経営だが、最近は外部の若者が経営を担い、建物のリノベーションや新サービスを提供する形態も増えつつある。営業時間は昼間から深夜までと長く、若い世代が利用しやすいのが特徴だ。
西新井駅近くの関原商店街にある「堀田湯」(関原3‐20‐14、TEL3852・4126)は、その新世代銭湯として4月26日(火)にリニューアルオープンした。創業は1942(昭和17)年。露天風呂やぬくもりあるサービスで地域の「お風呂」として親しまれてきた。昨年、2代目・堀田勲さん(78)が体力の限界から廃業を検討したところ、息子の和宣さん(46)が、伝統をなくしたくないと継ぐことに。
和宣さんはウエディング関連会社を率いる実業家。地元の活性化も視野に、半年かけてリニューアルし、80年の節目に再開した。宮造りの外観を残しながらもスタイリッシュに、タイル絵はそのまま、都内初「ウォーリュウ式」サウナを設けた。
店長は大塚輝さん(27)。和宣さんの会社の社員だったが、惚れ込んだ社長と働きたいと手を挙げた。それまで銭湯に特に興味はなかったが50軒以上に足を運び勉強、人気の銭湯で修業した。
オープン前後は「人生で一番忙しかった」が、利用客の笑顔に手応えを実感。「良かったのは、地元の若い人たちが来てくれること」。一方で使い慣れた銭湯の変化に戸惑い、離れた高齢者も。「地域の人にとっては自分のお風呂なんですよね」。今後の課題は「若いサウナ―とお年寄りが、どう共存できるか」と話す。
新生堀田湯のコンセプトは「この街をあたためる」。約50軒の飲食店やスポットを掲載した「西新井MAP」を制作してフロントに置いてあるほか、昔ながらの浴室の鏡広告も復活させた。
「今まで銭湯に行ったことのなかった人たちも、ここをきっかけに、銭湯に行ってくれるようになれば」と大塚さん。地域と銭湯の新しい風になることを期待したい。
【営業時間】平日午後2時~午前0時(土日祝は午前8時~)、第2木曜休み
写真上/堀田湯の前で大塚店長
下/店内で無料配布しているオリジナルマップ
伝統ある銭湯文化を残したい――と、装い新たに再出発した銭湯と、閉店した銭湯の一部を残そうと始まった活動がある。

まちの銭湯はほとんどが家族経営だが、最近は外部の若者が経営を担い、建物のリノベーションや新サービスを提供する形態も増えつつある。営業時間は昼間から深夜までと長く、若い世代が利用しやすいのが特徴だ。

和宣さんはウエディング関連会社を率いる実業家。地元の活性化も視野に、半年かけてリニューアルし、80年の節目に再開した。宮造りの外観を残しながらもスタイリッシュに、タイル絵はそのまま、都内初「ウォーリュウ式」サウナを設けた。
店長は大塚輝さん(27)。和宣さんの会社の社員だったが、惚れ込んだ社長と働きたいと手を挙げた。それまで銭湯に特に興味はなかったが50軒以上に足を運び勉強、人気の銭湯で修業した。

新生堀田湯のコンセプトは「この街をあたためる」。約50軒の飲食店やスポットを掲載した「西新井MAP」を制作してフロントに置いてあるほか、昔ながらの浴室の鏡広告も復活させた。
「今まで銭湯に行ったことのなかった人たちも、ここをきっかけに、銭湯に行ってくれるようになれば」と大塚さん。地域と銭湯の新しい風になることを期待したい。
【営業時間】平日午後2時~午前0時(土日祝は午前8時~)、第2木曜休み
写真上/堀田湯の前で大塚店長
下/店内で無料配布しているオリジナルマップ