足立朝日

羅針盤 VOL.129

掲載:2022年6月5日号
 「ここはどこ あなたはだあれ 大花野」――。小生の大学時代の1年先輩で俳人の小山正見さんは、妻・邦子さんがアルツハイマー型の認知症を発症し、その「右往左往の様」(小山さん)を詠んだ句集「大花野」(朔出版刊、45頁、税込1650円)を出した。
 全36句、小生は一気に読んで、その愛情の深さと人間の命の根源を問いただす内容に感動し、大きく息をした。出版社には山ほどの反響が寄せられ、朝日、読売、東京など多くの新聞に取り上げられた。
 『「あなたのは」とばかり訊く妻さくらんぼ』――。
 参院選挙の投票日の7月10日(日)、日比谷図書文化館にて午後1時開場で『「妻の病」と「大花野」』と題してドキュメンタリー映画監督・伊勢真一氏の映画「妻の病―レビー小型認知症―」を上映。小山さん、そして小山さんの親友でありこれまた小生の先輩である医師の大場敏明さんの3人によるスペシャルトークショーが行われる。
 予約優先制、予約・問合せは「朔出版」へ。TEL5926・4386  (編集長)