昨年6月に惜しまれつつ廃業した、千住の名物銭湯「大黒湯」。その屋根の安養院(千住5-17-9)への移築が完了し、9月 23 日(金・祝)に披露イベントが行われた。
荘厳な宮造りから「キングオブ銭湯」と呼ばれていた建物の解体を知った内藤良家住職が、「地元の銭湯文化を遺したい」と大黒湯に交渉。唐破風屋根と大黒天の彫刻を、自寺の大玄関に移築保存する工事を進めていた。
住職の思いを知った「あだち銭湯文化普及会」や「千住いえまち」などの団体を中心とした有志が、4月30日~6月30日に移築費用の一部をクラウドファンディングで募集し、目標300万円を達成していた。
イベントにはキングオブ銭湯の名づけ親、町田忍氏(庶民文化研究所所長)、千住在住のイラストレーター・なかだえり氏、移築工事を手がけた西工務店の職人らが駆けつけ、支援者や近隣住民も参加。内藤住職が開眼供養の読経の後、「多くの方々から励まされてきた。棟梁をはじめ心を合わせて喜んで仕事をしてくれたことは、お金に代えられない」と感慨深く語った。
とび職の申し出により、「江戸消防記念会十一区」30人による木遣りが奉納された。江戸の町火消の目印「まとい振り」とともに入場、朗々とした木遣唄を境内に響かせた。
来場者は中に上がって見学。大玄関の格天井には、鳶職人、クラファン関係者、安養院関係者による奉納絵がはめ込まれ、このプロジェクトを実現させた人々のあたたかい思いが伝わるものとなっている。
写真上/移築された唐破風。下方には大黒湯のシンボル・大黒天の彫刻も
下/移築に関わった人たちの絵が奉納された大玄関の格天井

住職の思いを知った「あだち銭湯文化普及会」や「千住いえまち」などの団体を中心とした有志が、4月30日~6月30日に移築費用の一部をクラウドファンディングで募集し、目標300万円を達成していた。
イベントにはキングオブ銭湯の名づけ親、町田忍氏(庶民文化研究所所長)、千住在住のイラストレーター・なかだえり氏、移築工事を手がけた西工務店の職人らが駆けつけ、支援者や近隣住民も参加。内藤住職が開眼供養の読経の後、「多くの方々から励まされてきた。棟梁をはじめ心を合わせて喜んで仕事をしてくれたことは、お金に代えられない」と感慨深く語った。

来場者は中に上がって見学。大玄関の格天井には、鳶職人、クラファン関係者、安養院関係者による奉納絵がはめ込まれ、このプロジェクトを実現させた人々のあたたかい思いが伝わるものとなっている。
写真上/移築された唐破風。下方には大黒湯のシンボル・大黒天の彫刻も
下/移築に関わった人たちの絵が奉納された大玄関の格天井