あだち区民大学塾の特別講演会が9月23日(金・祝)、生涯学習センター(学びピア21)講堂で開かれ、女優で歴史作家の堀口茉純さんが講演した。主催はNPO法人あだち学習支援ボランティア「楽学の会」(篠原英也代表理事)、足立区、区教育委員会。
区民にはすでにおなじみの足立区出身の堀口さんは、江戸文化歴史検定1級に最年少で合格し、国際浮世絵学会会員でもある。歴史関連の著書が多数あり、テレビ、ラジオなどで活躍。楽学の会では10年ほど前から度々講演している。
今回のテーマは「江戸のヒロイン~歴史をつくった女性たち~」。江戸時代は男尊女卑のイメージがあるが、歴史の上では多くの女性たちが重要な役割を果たしていたことに焦点を当てたもの。浮世絵、手記、肖像画など幅広い資料を用いて、わかりやすく解説した。
武家からは2代将軍・徳川秀忠の娘・千姫、大奥を作った春日局、幕末に将軍の正室として江戸城無血開城に貢献した天璋院篤姫と和宮を取り上げ、歴史の大きな転換点に彼女たちが及ぼした影響の大きさが語られた。
庶民からは歌舞伎や文楽の題材になった八百屋お七と、呉服屋・三井越後屋(現三越)が登場。三井は当時としては画期的な店舗での現金払いの商いで成功したが、商才ある母の影響によるもの。「江戸時代の商売では女性が活躍した。今の日本はジェンダーギャップ指数が146か国中116位。江戸時代なら上位だったかも」と堀口さん。
また、歌舞伎の源流ともいえる出雲阿国、江戸初期の遊女・勝山太夫をピックアップ。勝山のファッションは歌舞伎役者が真似ただけでなく、勝山髷は遊女間での流行が、後に武家の女性の髪形として定着。「文化は普通は上から下へと行くが、江戸では下から上にも広がっている。かっこいいものはかっこいい、と認める文化。世界的に大変珍しい」。目からウロコの解説に、参加者たちは時折うなずきながら、熱心に聞き入っていた。
大盛況の中で講演を終えた堀口さんは、「笑いやうなずきなど、お客さんの呼吸を感じながら進められるので楽しい」と、地元・足立区での手応えを笑顔で語った。
写真/講演する堀口さん
区民にはすでにおなじみの足立区出身の堀口さんは、江戸文化歴史検定1級に最年少で合格し、国際浮世絵学会会員でもある。歴史関連の著書が多数あり、テレビ、ラジオなどで活躍。楽学の会では10年ほど前から度々講演している。

武家からは2代将軍・徳川秀忠の娘・千姫、大奥を作った春日局、幕末に将軍の正室として江戸城無血開城に貢献した天璋院篤姫と和宮を取り上げ、歴史の大きな転換点に彼女たちが及ぼした影響の大きさが語られた。
庶民からは歌舞伎や文楽の題材になった八百屋お七と、呉服屋・三井越後屋(現三越)が登場。三井は当時としては画期的な店舗での現金払いの商いで成功したが、商才ある母の影響によるもの。「江戸時代の商売では女性が活躍した。今の日本はジェンダーギャップ指数が146か国中116位。江戸時代なら上位だったかも」と堀口さん。
また、歌舞伎の源流ともいえる出雲阿国、江戸初期の遊女・勝山太夫をピックアップ。勝山のファッションは歌舞伎役者が真似ただけでなく、勝山髷は遊女間での流行が、後に武家の女性の髪形として定着。「文化は普通は上から下へと行くが、江戸では下から上にも広がっている。かっこいいものはかっこいい、と認める文化。世界的に大変珍しい」。目からウロコの解説に、参加者たちは時折うなずきながら、熱心に聞き入っていた。
大盛況の中で講演を終えた堀口さんは、「笑いやうなずきなど、お客さんの呼吸を感じながら進められるので楽しい」と、地元・足立区での手応えを笑顔で語った。
写真/講演する堀口さん