足立朝日

羅針盤 VOL.133

掲載:2022年10月5日号
 このコロナ禍が人間関係をズタズタにした――と以前書いたが、最近車の運転でそれを感じることが多い。
 まず、相手の車への思いやりがなくなっている。
 狭い道に、1台駐車。小生の車と対向の車がその車をはさんですれ違う場合、普通、駐車車側の車が、その後ろでしばし待機し、対向の車を行かせてから駐車車を追い越していく、というのがマナー。しかし、最近それが守られていない。駐車車側の車が待つことなく駐車車を追い越して行き、対向で走る小生が「危ない!」と減速したり、急停車したり……。
 その延長で、最近譲り合いの合図をしない車が増えている。「どうぞ」と手で合図して先に行かせたり、手を上げるか頭を下げることで「ありがとう」と言うのがマナーなのに、何もなしで、しらっと行ってしまう車が増えた。残念だ。
 「車の運転は性格が出る」とよく言うが、このコロナ禍がギスギス感を増幅させているとしたら、本当に残念である。   (編集長)