足立朝日

東日本大震災をテーマにした絵本の朗読会 第十三中で道徳授業

掲載:2023年1月5日号
 12月10日(土)、第十三中学校(神明南1-16-1、髙田はつほ校長)で開かれた学校づくり協議会(西岡丈夫会長)主催の「家庭教育講演会」が開かれた。東日本大震災をテーマにした絵本「きぼうのとり」(福島民報社)の朗読会が行われ、全校生徒約600人と保護者、地域住民らが聞き入った。
 当日は、福島民報社の大和田晶夫東京支社長、同絵本を朗読して広めるボランティア活動をしている「きぼうのとり絵本サポートプロジェクト」の大蔵由美代表も参加。絵本はフリーアナウンサーの堀江慶子さんが朗読し、ピアノ演奏を大和田さんの長女・由利子さんが務めた。
 絵本「きぼうのとり」は、2011年3月11日に起きた東日本大震災・東京電力福島第一原発事故から10年の月日が流れ、この経験や気付きを後世に残すために作られた。自然災害の恐ろしさと人間の過信で起こした事故の悲惨さを忘れないように、10歳の子どもでも分かるような内容になっている。
 朗読を聞き終わった生徒からは「震災は過去のものと思っていたが、10年以上経っても苦しんでいる人はたくさんいる。自分たちも絵本を通して、次の世代へつなげていきたい。そして自分も絵本に出てくるような誰かの希望の鳥になりたい」と話した。
 同絵本は、区内の小学校、全図書館に寄贈されている。大和田支社長は「多くの人に手に取って読んでもらい、周りの人や家族に伝えていってほしい」と参加者たちに呼びかけた。

写真/参加者に絵本の話をする大蔵代表(右)と堀江さん