足立朝日

羅針盤 VOL.137

掲載:2023年2月5日号
 2月に入った。3年にわたって人間界を混乱の極致に追い込んだ新型コロナウイルスも、いるんだか、いないんだか、「マスク」だけを残して、語られなくなりつつある。 
 「23区の中で、足立区ほど新型コロナウイルス対策ということで、イベントや施設使用を中止や禁止にしてしまう区はない」と区民や関係者を嘆かせたのも最近までのこと。足立区でもようやくイベントや集まりが復活しつつある。お蔭で本紙なども掲載したい記事が押せ押せで「うれしい悲鳴」の昨今である。
 人々が右往左往している間に、どこから湧いて来たのか、「軍事費倍増」「敵基地攻撃」など、わけの分からない「勇ましい」スローガンや言葉が躍り始めている。
 ちょっと待ってほしい。「みんなは、特急列車に乗り込むけど、今ではもう、何を捜しているのか、わからなくなってきている。だからみんなは、そわそわしたり、どうどうめぐりなんかしているんだよ……」(星の王子様、サン・ディグジュベリ)。今こそ、純粋で無垢な子どもに帰ろうではないか。 (編集長)