足立朝日

「ちょっとしたことですが」と発明

　傘の先端に取り付けたリングを、傘の持ち手方向に移動させるだけで、ワンタッチで傘がたためる。そんなちょっとした工夫を考えたのが、町井繁さんだ。
　昨年10月に東京ビッグサイトで開かれた「産業交流展２０２２」で、町井さんのこの発明品が展示作品の一つに選ばれ、「発明学会」ブースで展示されたのだ。
　「傘を一瞬でたたみたい」という思いから発明に着手。便利な構造は、傘の長手方向の真ん中と、石突き部までをつなぐガイド紐を取り付け、それに沿って動くリングを取り付けた。リングには華やかさを演出するためにパールビーズを採用。
　傘がたたまれている時は、傘にビーズで装飾されたリングが通されている状態で、傘を開くと、ガイド紐に沿ってリングが先端の石突き部まで移動する。つまり、傘をたたむ時は、傘先端にあるリングを持ち手方向に移動させるだけで、傘が自然とすぼまって、ワンタッチでたたむことができるというわけだ。
　町井さんは「ほんのちょっとしたことでも『発明品』になることもある。いつも頭をクリアにしておかないとね」と話す。
　「こんな傘があったら……」と思ったのが何と25年前とか。試行錯誤の繰り返しで、昨年リングに持ち手を付けることで、手濡れを防ぐ改良を施し、自己資金で商品化した。
　この傘、送料込みで６８００円（税込）。「アネロエンゼル傘」で検索。ネットショップの「Ｙａｈｏｏショッピング」「楽天市場」「メルカリ」で販売中。近くＡｍａｚｏｎでも発売予定。
【メモ】問合せは、小台２-19-６、TEL０９０・２９００・４２２２、Ｅメール（町井）