足立朝日

江北高校と選管コラボ 「模擬選挙」で2年生300人が投票

掲載:2023年3月5日号
 都立江北高校(江本敏男校長/西綾瀬 4‐14‐30)と足立区選挙管理委員会(鴨下稔委員長)共催による「仮想足立区長選挙」(模擬選挙)が2月6日(月)、同校で行われた。
 これは、2015年6月に公職選挙法が改正され、投票権の18歳への引き下げ(18歳選挙権)が施行されたことを受け、同校が教育の一環として「総合的な探究の時間」の中で実施したもので、井上夏教諭(社会科)が中心となって推進。2学年の教員が力を結集して実現した。
 当日はまず、選管事務局の齋藤雅大主査が選挙に関するリモート講話を行い、それをTeams(チームズ)により2学年の各クラスに配信。8クラス約300人の生徒が選挙について学んだ。
 その後、10台の実物の投票用紙記載台が設置された体育館に移動。鴨下委員長が「選管では主権者教育に力を入れている。今日の学びが、皆さんの政治への第一歩になることを期待」と挨拶すると、選管マスコットキャラクターの「エラビ↗」が登場し、緊張気味の生徒たちを笑顔にさせた。
 続いて「工業地帯跡地の活用方法を争点に行われる区長選挙」の、実在しない名前の候補者3人による政権放送の動画が流れ、生徒は熱心に見入った。各クラス選管委員の生徒、投票管理者・立会人の教員らが見守る中、担当生徒が投票用紙を交付し、いよいよ投票開始。各クラスがスムーズに移動し、300人による圧巻の投票を終えた。生徒が開票作業を行う間、齋藤主査がクイズ方式で「同点の場合はくじ引き」「区長選は有効得票総数の1/4以上の得票が必要」などの知識を伝授。
 終了後、代表生徒3人が次のように成果と想いを語った。
▼松下慎之介生徒会長「実際に模擬選挙を体験して一連の流れが解ったので、18歳になったら必ず投票に行こうと思う」▼小池萌副会長「選挙に対する想いが深まった。期日前投票があることを知って良かった。行けない時は利用したい」▼増川綾巴副会長「18・19歳、20歳代の投票率は40%を切っている(令和4年7月の参議院議員選挙は36・83%)ということを知ったので、私は投票に行く」
 この5月には、足立区長選・区議選のダブル選挙がある。18歳を迎える同校生徒の姿が、各投票所で見られることだろう。

写真上/投票用紙に記入する生徒たち
下/(左から)増川副会長、松下会長、小池副会長