区剣道連盟会長・錬心会相談役
竹の塚二丁目在住
野中廣司さん(78歳)
区の中高年や老人が積極的に参加しているスポーツのひとつ、剣道。 足立区剣道連盟会長を10年務める野中廣司さんは、昭和3年生まれの、大変快活な78歳。連盟の会のひとつ「錬心会」の創始者で、現在は相談役。
7段の腕前を持つ野中さんは、連盟の会員たちから「怪物」「化け物」と揶揄されるほど矍鑠としている。昨年の練習回数はなんと、302回!
自他ともに認める剣道一筋の人生。剣道を忘れたことはないと豪語する。
剣 道 一 筋 68 年
「僕は戦時中、特攻隊員だった。広島で特攻出撃命令を待っていたときに被爆した。でも、こんなに元気なのは、放射能をエネルギーにしているんだよ」と明るく笑う。
10歳の時、父親に道場に入れられたのが、剣道を始めたきっかけ。放課後と夜間の稽古にのめり込んだ。それから現在まで、剣道人生は続く。「仲間や師匠に恵まれた。もちろん、剣道をしていない人たちにも。それでなくちゃ、ここまで続けられない」。
野中さんは、昨年11月30日に、全日本剣道連盟から「剣道有功賞」を受賞した。長年にわたる、剣道の普及、指導を高く評価された。「受賞するキャリアを僕は持っていない」と謙虚に話す。
「剣道は封建的で『段の社会』。段を取らないと発言力がない。段が低いからといって見下すのはおかしなこと。足立区はそれをぶち壊した。指導者を呼ぶときに『先生』と呼ばせない。人間は先生と呼ばれていると鼻持ちならない性格になりかねないからね」と朗らかに笑う。
「子どもたちに日本の伝統文化を教えたい。剣道は忍耐。暑い日も寒い日も我慢して、出て行く勇気を身に付けてほしい。そして、新しい剣道の考え方を若者に伸ばしてもらう」。未来を担う子どもたちに思いを託す野中さんの目は、厳しく優しく、そして温かい。
竹の塚二丁目在住
野中廣司さん(78歳)
区の中高年や老人が積極的に参加しているスポーツのひとつ、剣道。 足立区剣道連盟会長を10年務める野中廣司さんは、昭和3年生まれの、大変快活な78歳。連盟の会のひとつ「錬心会」の創始者で、現在は相談役。
7段の腕前を持つ野中さんは、連盟の会員たちから「怪物」「化け物」と揶揄されるほど矍鑠としている。昨年の練習回数はなんと、302回!
自他ともに認める剣道一筋の人生。剣道を忘れたことはないと豪語する。

剣 道 一 筋 68 年
「僕は戦時中、特攻隊員だった。広島で特攻出撃命令を待っていたときに被爆した。でも、こんなに元気なのは、放射能をエネルギーにしているんだよ」と明るく笑う。
10歳の時、父親に道場に入れられたのが、剣道を始めたきっかけ。放課後と夜間の稽古にのめり込んだ。それから現在まで、剣道人生は続く。「仲間や師匠に恵まれた。もちろん、剣道をしていない人たちにも。それでなくちゃ、ここまで続けられない」。
野中さんは、昨年11月30日に、全日本剣道連盟から「剣道有功賞」を受賞した。長年にわたる、剣道の普及、指導を高く評価された。「受賞するキャリアを僕は持っていない」と謙虚に話す。
「剣道は封建的で『段の社会』。段を取らないと発言力がない。段が低いからといって見下すのはおかしなこと。足立区はそれをぶち壊した。指導者を呼ぶときに『先生』と呼ばせない。人間は先生と呼ばれていると鼻持ちならない性格になりかねないからね」と朗らかに笑う。
「子どもたちに日本の伝統文化を教えたい。剣道は忍耐。暑い日も寒い日も我慢して、出て行く勇気を身に付けてほしい。そして、新しい剣道の考え方を若者に伸ばしてもらう」。未来を担う子どもたちに思いを託す野中さんの目は、厳しく優しく、そして温かい。