足立朝日

東京大空襲犠牲者追悼式を初開催  空襲で犠牲になった 区民に追悼の意を表し

掲載:2023年5月5日号
 昭和20年(1945)3月10日の東京大空襲と4月13日~14日の空襲により、当時千住にあった区役所を含む一部施設が焼失し、区内全体で約1万9000戸にのぼる大きな被害が出た。
 4月13日(木)、生涯学習センター講堂(千住5丁目)で「足立区東京大空襲犠牲者追悼式」が初めて開催され、近藤やよい区長を始め、区議会議員、区民ら約70人が出席。多くの犠牲者に対し、黙祷や献花が行われた。
 足立区慰霊祭の開催を強く求める請願書が3月24日(金)に足立区議会で採択されたことにより開催されたもの。
 近藤やよい区長は「足立区は4月13日から14日にかけての空襲による被害が特にひどく、千住を中心に多くの尊い命が奪われた。区民が安全安心に暮らせる持続可能な社会の構築とともに、その根幹をなす恒久平和の実現に向けて貢献することを誓う」と追悼の言葉を述べた。
 当時小学2年生で空襲にあった千住仲町在住の相川謹之助さん(86)は「4月13日の夜に空襲があり、防空壕にいたのを覚えている。凄い威力の焼夷弾が落ちてきて、一瞬死を覚悟した。戦争は絶対に二度とやってはいけない。一人の声は小さくても、みんなで世界平和の声をあげていってほしい。そのためにも、この慰霊祭が毎年続いて、語り継がれる場になれば」と語った。

写真/献花をささげる参加者=生涯学習センターで