足立朝日

Vol.36 千住真理子with東京交響楽団

掲載:2023年7月5日号
千住がヴィヴァルディ「四季」弾き振り

 この秋、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールに、ヴァイオリンの名手・千住真理子が登場する。
 今回は、東京交響楽団との共演で、ヴィヴァルディの「四季」を千住が弾き振りする。独奏者が指揮者も兼ねて演奏するという難易度が高い形式であるため、ファン注目・待望の演奏会となる。
 千住のプロフィールは圧巻だ。2歳半よりヴァイオリンを始める。全日本学生音楽コンクール小学生の部全国1位。NHK交響楽団と共演し、12歳でデビュー。日本音楽コンクールに最年少15歳で優勝、レウカディア賞受賞。パガニーニ国際コンクールに最年少で入賞。2002年秋、名器ストラディヴァリウス「デュランティ」との運命的な出会いを果たし、話題となる。コンサート活動以外にも、講演会やラジオのパーソナリティを務めるなど、多岐にわたり活躍。また、チャリティーコンサート等、社会活動にも関心を寄せている。2020年にはデビュー45周年を迎えた。著書は「聞いて、ヴァイオリンの詩」(時事通信社、文藝春秋社文春文庫)母との共著「母と娘の協奏曲」(時事通信社)「千住家、母娘の往復書簡」(文藝春秋社文春文庫)など多数。千住真理子オフィシャル・ホームページ
 前出のストラディヴァリウス「デュランティ」は、初代所有者・ローマ法王クレメント14世が20年間バチカンで保有。次にフランス貴族デュランティが200年、さらにスイスの貴族が80年間保有し、300年の眠りを経て千住の元へ。「ストラディヴァリウスは弾き手を選ぶ」と言われるが、「デュランティ」は意志を持って千住の前に舞い降りた。そのメッセージを人々に届けるために、千住は人生を懸けて渾身の演奏をし続けている。
 グレブ・ニキティンと小林壱成をコンサートマスターとして有する東京交響楽団は、幾多の困難を乗り越えながら80年の歴史を刻み、多くのファンに愛されている。千住の弾き振りにより、コンサートマスターがどのように息の合った演奏で団員を導くかにも期待。
【日時】9月9日(土)午後2時(開場午後1時15分)【料金】S席6500円、A席5500円、B席3000円*会員料金あり、未就学児入場不可【チケット・問合せ】TEL5670・2233