足立朝日

足立新田高校出身 アーチェリー 園田稚さん(早稲田3年) 学生国際大会でミックス金

掲載:2023年9月5日号
 足立新田高校出身で早稲田大学アーチェリー部女子主将の園田稚さん(スポーツ科学部3年)が、7月26日(水)~31日(月)に中国・成都で開催された「FISUユニバーシティゲームズ」に日本代表として出場。混合団体(ミックス)で見事金メダルを獲得した。
 同大会の開催は新型コロナの影響により4年ぶり。園田さんは、女子団体、女子個人の2種目にも出場。青島鉄也選手(日体大)とペアで挑んだミックスで、予選1位通過のアジアの強豪、韓国を5―3で敗って優勝した。
 「ちゃんと撃てば勝てると思ったので、しっかり撃とうという気持ちで臨みました」と園田さん。青島選手の安定感も強みとなった。
 団体戦は8位。個人戦はベスト4決定戦で、リオデジャネイロオリンピックの団体戦金メダリストを相手に善戦するも、3―7で6位に。相手は園田さん憧れの選手で、「もう少し行けたなという気持ちはあったが、しっかり点数が取れたし同じぐらいのレベルで戦えたのはすごく自信につながった。いい経験になった」と晴れやかだ。
 2018年に史上最年少の16歳で、女子日本代表入り。アーチェリーの魅力は「10点に当たるのが面白い。撃った感覚でわかる」。同じ動作を繰り返すため、難しいのは「再現性と集中力」。土台となる下半身が重要で脚のトレーニングは欠かせない。緊張で昨年のナショナルチ―ム選考会に洩れたことで奮起し、自己分析と練習を重ねたことが、今回の成績につながったと話す。
 大分県別府市出身。地元の中学入学時は吹奏楽部だったが、学校近くのアーチェリー場での体験参加をきっかけに競技を始めた。2017年にJOCエリートアカデミー(北区)に入校、中3~高3の4年間、寮生活でトレーニングを積んだ。
 「大変だったけど楽しかった。普通に高校生活を送っていたら学べないこともあって、人間としても成長できた。他の競技の強い選手から刺激ももらった。濃い4年間」
 寮から自転車で通える足立新田高校に入学。運動が得意な生徒が多く、体育祭は楽しかったそうだ。「今でも先生に会いに行ったりする。都心よりリラックスできる」。同校出身の3人でチームを組んだ2021年の世界ユース選手権の団体戦では、金メダルを獲得した。
 目下の目標は、9月のインカレでの優勝。11月にはナショナルチーム選考会があり、1年間の成果をぶつける。
 「憧れの選手に、いつか勝ちたい」。スッと背筋の伸びた涼やかな笑顔に、強い意志の目が輝く。

写真上/FISUユニバーシティゲームズで競技中の園田さん
下/団体金メダルを獲得