足立朝日

気軽に楽しめる 二ツ目が笑いの一席 毎週火曜「ろじこや落語会」

掲載:2024年1月5日号
 路地裏寺子屋ろじこや(米本芳佳代表/千住旭町36-1)で、11月から新たな試みとして、毎週火曜の夜、二ツ目落語会を開いている。
 築90年の古民家をリノベーションした「ろじこや」は、日頃から日本茶カフェのほか書道、華道、三味線など和文化体験の講座を開いている。落語は誰でも楽しめる和のエンタメだが、区内に寄席がないことから、定期開催を決めた。
 12月12日(火)は三遊亭吉馬さん、三遊亭歌実さん、三遊亭好好さんが出演。古い梁や柱などに囲まれたあたたかみのある空間に高座が設けられ、客席の目の前で巧みな噺が繰り広げられた。
 吉馬さんは出身地・葛飾区の三大有名人として寅さん、漫画「こち亀」の両さん、「キャプテン翼」の原作者の話で客席を温めてから「高砂や」を、鹿児島出身の歌実さんは自身の警察学校時代の話でグッと引きつけておいて、警察組織創始者・川路利良の「川路のキンゴロ」を、好楽8番弟子の好好さんは、BS笑点に出演した時の体験談からさらりと切り替え、古典落語「やかんなめ」を披露した。
 この日、最前列で楽しんでいた板橋区の女性は、早くも3回目の来訪だそうで、「丁度いい席の間隔。直接噺家さんとお話しできるし建物もいい」と、笑いのひと時を満喫していた。
 この落語会は出演者にとっても貴重な場という。コロナ禍で小規模の寄席が減ったが、二ツ目が大きなホールを借りるのは難しく、腕を磨く機会になっている。歌実さんは「落語は敷居が高いと思われているが、内容がわからないことはないので、気軽に聞きに来てほしい。成長を見てもらえる場所になったら」。好好さんは「アットホームな場。なかなか会えない兄さん方に会えるし、楽しんでできる」、吉場さんは、「松戸のお客さんがすごく喜んでいた。松戸、柏、取手は落語熱があるので、もっと寄席小屋ができれば」と、千住の立地の可能性に期待を寄せていた。お気に入りの若手を見つけて成長を楽しんだり、ふらっと立ち寄って笑いでリフレッシュしたり。そんな場に育っていきそうだ。
 毎週火曜、午後7時開演(15分前開場)、木戸銭1500円、予約不要。出演者はX(旧Twitter)の「ろじこやイベント部」@rojicoya_eventで。

写真/出演後は3人でトーク。左から吉馬さん、好好さん、歌実さん