足立朝日

日暮里・舎人ライナー

掲載:2008年3月20日号




撮影=斉藤昇さん・柳原二丁目在住

 新交通「日暮里・舎人ライナー」が3月30日に開業する。
ゆりかもめと同じゴムタイヤと電気で走る新交通システムで、日暮里駅から見沼代親水公園駅まで13駅、約9・8㎞を約20分で結ぶ。最高速度は時速60 ㎞。5両編成、定員約300人。荒川を渡る同ライナーは景観の良さも話題になっている。開業祝いにさまざまなイベントも開かれる。


日暮里・舎人ライナー沿線
 日暮里・舎人ライナー開業を記念してイベントなども開かれる。これから気候のよい季節となり、お花見やバーベキューなど舎人公園などもにぎわいだす頃。各駅前も整備が進む。沿線の見所などご紹介。
●見沼代親水公園
 駅の北側、東西に延びる見沼代親水公園は約1・7㎞の水辺の風景が楽しめる。農業用水としての見沼代用水が整備され、緑と水の景色が続く。「水生植物園」「こもれび」「せせらぎ」「まどろみ」のゾーンがあり、春には水路沿いに70本の桜、夏は子どもたちの水遊び、秋は紅葉と年間を通しての憩いの場所。


年間を通して楽しめる見沼代親水公園
●遺跡品展示
 見沼代親水公園駅には、他の駅にはない見所がある。古代のロマンに触れることができるのだ。この辺りは舎人遺跡の一角。新線建設にあたり平成11年~19 年に、区教育委員会が橋脚や駅前広場部分の遺跡調査を行った結果、3~7世紀の古墳時代を中心とした貴重な土器などが数多く出土した。区内では伊興遺跡が先に知られているが、この調査により、伊興と同じか、さらに古くから古代人の生活が始まっていたことが判明した。
 出土品は改札内の専用ケースに「舎人遺跡―足立区最古の村―」として展示されている。土器には食物を盛るなどして、当時の生活の一部も復元。「21世紀の最先端を行く交通システムが、今から約1800年前の足立区最古の村の上に建設されたギャップを味わってもらいたい」と区文化財係。駅の利用者なら、いつでも見られる。


舎人遺跡の発掘作業


駅構内に展示される出土品
●北足立市場
 舎人公園駅から徒歩約5分。青果部と花き部があり、市場まつりが毎年10月に開かれ、新鮮野菜・果物などの即売が行われて人気。3月23日(日)は「第7回北足立八百屋塾」が開かれる。
【日時】3月23日(日)午前10時~午後1時半
【場所】北足立市場都大会議室5階
【内容】野菜・果物を通じての食育。講演=佐藤達夫講師・「栄養と健康のウソホント」著者。実演=新たけのこ・さといも・ナガイモほか。その他調理指導・荒井慶子先生ほか。参加費・教材費1000円、定員・150人、誰でも参加可。
【問合せ】℡3857・7271
●舎人公園
 昭和56年に開園した舎人公園は、陸上競技場、テニスコート、野球場、少年プレイグランド、自由広場、バーベキュー広場、ドッグラン広場などのほか、春はレーガン桜やキショウブ、6月から夏にはハナショウブ、スイレン、紅葉の秋はケヤキ、イチョウ、ハナミズキ、、メタセコイヤなど自然もいっぱい。30日は開業祝いのイベントが開かれる。
【日時】3月30日(日)午前10時~午後4時
【内容】噴水横草地広場=上野動物園からウマ、ロバ、ヒツジ、ヤギなどがやってくる。公園サービスセンター前=午前10時~午後3時、本格的なミニSLで美しい菜の花畑や日暮里・舎人ライナーの新しい風景を眺めながらの小さな旅。子どもから大人まで楽しめる。噴水横メインステージ=野外コンサート=アーバンナイト・ジャズ・オーケストラ、ヴィーヴ! サクソフォーン・クヮルテット、園内各所。
 このほか屋台村や草花・地元産野菜などの販売や苗木の無料配布、ディスクスポーツ体験、大道芸、ドッグラン広場で犬のしつけ教室、栃木県千本松牧場からやってくる馬たちの引き馬による乗馬や乗り合い馬車、「舎人公園千本桜」完成祝い、舎人公園のマスコットキャラクター「とねりん」が公園のあちこちで「はじめまして」のグリーティングをする。 
【問合せ】℡3821・7431東部公園緑地事務所事業推進課
 また、マラソンランナーの谷川真理さんの講演と園内ウォーキングも行われる。運動のできる服装で。噴水横メインステージ、お花見広場ほか、当日先着100人(うちウォーキング参加30名)、お花見広場で午後12時15分受付け開始。雨天時は講演のみ午後1時~2時半。
【問合せ】℡3232・3015東京都公園協会


舎人公園は自然がいっぱい