足立朝日

きれいな池再生を目指して 綾瀬川大曽根ビオトープで かいぼり実施

掲載:2024年4月5日号
 足立区・八潮市・草加市の県境にある大曽根ビオトープ(八潮市)で、3月10日(日)にエコロジー夢企画(三井元子代表)主催の「かいぼり(=ため池を良い状態で保ち続けるための管理作業のひとつ)」が実施され、約50人が参加。水質改善のための作業を行った。
 同ビオトープは、1996年に足立区の市民団体「せせらぎグループ」が見つけた宅地の自然池。汚濁ワースト1だった綾瀬川の浄化対策として国が買い取り、国・八潮市・足立区行政と市民が話し合って誕生。
 しかし、完成から10年以上がたち、長年の泥の堆積で池が浅くなり、魚の種類も少なくなってしまった。そこで、2021年からみお筋づくりやヨシの根っこ堀などを行ってきた。
 今回は2つの池の間の水路を広げる作業と、手作りのコロコロマシンを使ったみお筋づくり、ヨシズづくりなどを行った。
 また、帝京科学大学(千住桜木)の水圏同好会7人も参加協力して生き物調査が行われ、ボラ、テナガエビ、ヌマチチブ、オオシロカラトンボのヤゴ、クロベンケイガニなどのほか、外来種のブルーギルも見つかった。
 同好会会長の國定怜哉さん(生命環境学部3年)は「昨年も参加させていただいた。昨年と比べて生き物の品種は減ったが、外来種も減っているので、このまま続けていけば元の生態系に戻ると思う」と確実に成果が出ていていることを実感している様子だった。

写真上/水路を広げる作業をする参加者たち
=大曽根ビオトープ公園で
下/大きな網を使って生き物調査をする
帝京科学大学の学生たち=同