足立朝日

十四中で「法律と生活」講演会 講師は法テラス弁護士

掲載:2024年5月5日号
 第十四中学校(塚原洋校長/西竹の塚1‐8‐1)で3月7日(木)、「法律と生活」と題した3年生対象の講演会が行われた。講師は、日本司法支援センター(通称:法テラス/丸島俊介理事長)の鏑木信行弁護士と山本明日香弁護士ら弁護士3人、及び同センター広報・調査室の菅原和哉さんらスタッフ3人。6人でチームワークを発揮して講演した。
 講演内容は「卒業後の人生で抱える可能性のある法律問題と解決策・相談窓口」で、クイズ形式の参加型で行われたため、3年生247人は興味をもって臨んだ。
 まず「高校生編」として「クリック詐欺」を例に「契約の基本」、さらに暴力ではない「児童虐待」について知識を得た。「大学・専門学校編」では「借金・性犯罪」、「社会人編」では「労働・離婚」なども学び、真剣に討議。最後に「法テラス」についての紹介に熱心に耳を傾けた。
 山本弁護士は「討議では、どの生徒も自分の意見をきちんと述べる姿勢に驚いた。質問も多かった」と感心し、成果を喜んだ。
 同校では毎年、卒業前に「法教育」を実施。横山淳子教諭(社会科)が他区教員時代に生徒会を担当し、当時の生徒会長が鏑木弁護士であった縁で、今回の講演会が実現した。横山教諭の「将来困った時に『法に助けられること、そのシステムがあること』は、社会に出て絶対に必要なこと」という想いは鏑木弁護士も同様で、「それを学ぶ機会のないまま社会に出ることについての問題意識が今回の企画の根底にある。法律は、悩みや生きづらさを解決する糸口になる。生徒から『司法は身近なもの』『困った時は法テラスを頼りたい』という感想がたくさんあり、うれしく思った。講演希望に幅広く応えたい」と話す。
 「法テラス」は、国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所。「情報や適切な相談窓口を知りたい」「無料法律相談や弁護士・司法書士費用等の立替え制度を利用したい」など、トラブルの内容に応じて法制度や相談窓口を無料で案内する。菅原さんは「法的なことかどうかが不明でも大丈夫。困った時は法テラスへ相談を」と力強く話す。詳細は「法テラス」で検索。また「3分で解説!法テラスの使い方」検索で、鏑木弁護士によるYouTube動画を見ることができる。
■法テラス・サポートダイヤル=TEL0570・078374
■講演会受付=TEL050・3383・0210

写真上/講演中の鏑木弁護士(中央)と山本弁護士(右)写真提供=法テラス
下/熱心に聴き入る生徒たち写真提供=十四中